子どものころ小銭を握りしめて、いつも楽しみに近所の駄菓子屋さんに行っていました。
大人になった今でも子どもと一緒に駄菓子屋さんに入るときは、ワクワクしてついお菓子を手に取ってしまいます。
「まほうのだがしや チロル堂」は、普通の駄菓子屋とは少し仕組みが違うようです。
2022年度のグッドデザイン賞を受賞した、まほうのだがしや チロル堂。
2023年2月福山市に「チロル堂 大門店」がオープンしました。
「昔からある駄菓子屋さんとは違うお店ってどんなところだろう」と、心躍らせながら行ってきたので紹介します。
記載されている内容は、2023年8月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
まほうのだがしや チロル堂 大門店のデータ
名前 | まほうのだがしや チロル堂 大門店 |
---|---|
住所 | 福山市大門町6-20-11-1 |
電話番号 | |
駐車場 | あり |
営業時間 | 営業時間:正午~午後5時 |
定休日 | 月、木、金、土、日、祝日 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | テーブル数:3 カウンター席もあります |
タバコ | |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | チロル堂 大門店 |
まほうの駄菓子屋
「まほうのだがしや チロル堂」は、奈良県生駒(いこま)市に本店があります。
“駄菓子屋”とお店の名前についていますが、いくつもの顔をもっているのです。
- 駄菓子屋
- 子どもの居場所
- カフェ
- 憩いの場
アトリエe.f.t(アトリエ イーエフティー)代表の吉田田タカシ(ヨシダダ タカシ)さんらが、「地域で子育てをする」感覚を共有したいとスタートさせました。
吉田田さんは、「楽しい」をつくりだすことをベースとして活動している人です。
チロル堂のコンセプトは「つくる・ひらく・わける」。
- つくる=自分たちでつくる
- ひらく=誰でも来やすい場所を開く
- わける=余っていれば分け合う
このコンセプトが、チロル堂の「まほう」につながっているのです。
まほうの仕組み
「チロル堂」には、1日1回100円で回せるガチャ(カプセルトイ)があります。
それは、18歳以下の子どもだけが回せる、まほうのカプセルが入っているガチャです。
カプセルの中には、チロル堂の中だけで使える通貨「チロル札」が1~3枚入っています。
チロル札1枚は店内で「100円」として使えたり、カレーになったり。
つまり、「まほう」によって100円が100円以上に変わるのです。
今日は、まほうがかかるかな。
子どもたちはドキドキしながら、ガチャに向かいます。
かわいい印が押されている竹製のチロル札が大好きで、やって来る子どもたちも多いそうですよ。
チロる(寄付する)
チロル堂では、大人が寄付をすることを「チロる」と言っています。
チロる(寄付する)方法は、いくつかあります。
- ランチを食べて
- 駄菓子屋や野菜などお店に必要なモノで
- 現金で
- 振り込みで
カフェでは誰でも飲食を楽しめますが、大人用のメニューにはチロ(寄付)がついています。
つまり「ランチやドリンク代に寄付を含んでいる」ので、おいしいものでくつろぎながら子どもたちを「応援」できるのです。
子ども用のメニューはチロル札でも購入できます。
子どもたちが店内で買う駄菓子やランチに使う野菜など、直接「モノ」を持っていくことでも寄付になります。
近くに住む人たちから自家製の野菜をよくもらうので、とても助かっているそうです。
チロル堂 大門店
2023年2月、福山市大門町に「チロル堂 大門店」がオープンしました。
カフェや貸しスペースとして利用できる「然〜あるがまま〜」は、古民家をリノベーションした施設です。
お店の中にはたくさんの木や自然素材が使われていて、名前のとおり、あるがままのんびりとくつろげる場所でした。
チロル堂はその場所で、毎週火・水曜日の正午〜午後5時に営業しています。
チロル堂 大門店を運営しているのは、10人のスタッフです。
不動産会社を経営する人や、介護士の資格をもつ人など働いている環境はさまざま。
それぞれ違う仕事や特技を持つ個性豊かなスタッフがいますが、みなさん子どもを支えたい想いは同じです。
営業日にお店に出られる人が、代わる代わるで手伝いにきています。
チロル堂の理想は、家族のように「地域で子どもを育てて、見守る」こと。
運営しているスタッフたちや、地域の人たちも一緒に子どもたちを見守ります。
子ども食堂として
近くにある小学校の子どもたちは、学校が終わってから気軽にふらっと立ち寄る、そんな場所になっているようです。
1日に平均およそ20人の子どもたちが来るのだそう。
100円でガチャを回すと出てくる店内通貨の「チロル札」。
チロル札を手に握りしめて自分で好きな駄菓子を選ぶのは、きっと待ちに待った楽しい時間ですよね。
お腹が空いたらおいしいご飯も食べられます。
お店の中には広い大きなテーブルがあって、そこで宿題をする子どももいました。
わからないところがあれば、子どもたち同士で教え合うことも。
新たな出会いもあり、学校とはまた違う友達との交流ができそうですね。
本やおもちゃも置いてあるので、みんな思いおもい好きな時間が過ごせます。
「自分がいていい場所」がある。
その安心感が、子どもたちの心に温かい灯をともしています。
カフェとして利用する
カフェとしても誰でも利用できるチロル堂には、ランチや手づくりおやつ、ジュースやコーヒーなどのドリンクがあります。
野菜がたっぷり入っている体にやさしいランチは、大人にも子どもにも人気です。
小さいお子さんが野菜をパクパク食べると喜ばれているそうですよ。
そのとき手に入る材料によって、あるいは調理を担当するスタッフによって、メニューはいろいろ変わります。
けれども、変わらないのは「食べた人がほっとするように」との心配り。
メニューのほとんどに「チロ(寄付)」がついているので、食べることで応援ができますよ。
Instagramに、おやつや日替わりプレートの内容など載せてあるので、チェックしてみてくださいね。
気軽に集える憩いの場
だれかと何でもいいからおしゃべりがしたい、子どもを連れてどこかでのんびりしたい、などと思ったときに気軽に行ける場所として利用する人がたくさんいます。
小さいお子さんと一緒でものんびりとゆっくりできる場所です。
Instagramを見つけて市外など遠くから来る人もいるのだとか。
オープンは週に2日だけですが、常連さんたちはいつも心待ちにしているようです。
取材に行った当日は、スタッフ10人のうち5人が集まってくれました。
来てくれたスタッフに、「チロル堂 大門店」を立ち上げたきっかけや想いなど詳しくお話を聞きました。
まほうのだがしや チロル堂 大門店のデータ
名前 | まほうのだがしや チロル堂 大門店 |
---|---|
住所 | 福山市大門町6-20-11-1 |
電話番号 | |
駐車場 | あり |
営業時間 | 営業時間:正午~午後5時 |
定休日 | 月、木、金、土、日、祝日 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | テーブル数:3 カウンター席もあります |
タバコ | |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | チロル堂 大門店 |