「備後とことこ」の運営をしている、一般社団法人はれとこ 代表理事のチーこと戸井健吾と申します。
平成30年7月豪雨の発災から約2ヶ月後の2018年9月20日、倉敷美観地区や真備町の情報発信をメインとした「倉敷とことこ」を開設しました。
広島県福山市・尾道市、岡山県笠岡市をメインエリアとした「備後とことこ」は、「とことこシリーズ」の第2弾メディアとなりますが、僕自身は当時も今も岡山県倉敷市在住。
「なぜこのエリアをターゲットにするのか?」という疑問を持つかたも多いでしょう。これはある意味「挑戦」です。
この記事では「備後とことこ」に関して、以下の内容を紹介します。
- 備後とことこを立ち上げた経緯
- 備後とことこで実現したいこと
記載されている内容は、2020年9月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
備後とことことは
「備後とことこ」は、以下の地域をメインエリアにした地域メディアです。
- 広島県福山市
- 広島県尾道市
- 岡山県笠岡市
いわゆる「備後都市圏」と呼ばれる地域の、主要都市をターゲットにしています。
「井原市や府中市は含めないのか?」という議論はあるでしょう。
しかし、手を広げ過ぎた結果、特定地域の記事が明らかに少ないという「温度差」を作りたくないため、僕らが足を運びやすい地域に、まずは絞ることにしました。
運営は倉敷とことこと同じく、「一般社団法人はれとこ」が担います。
ライターなど携わるメンバーは若干異なりますが、福山市在住のメンバーを中心に運営を続けるなかで、仲間が増えてきたらエリアの拡張を考えるつもりです。
備後とことこを立ち上げた経緯
2018年に立ち上げた「倉敷とことこ」は、ゼロから立ち上げた地域メディアでしたが、ストーリーが美しいとよく言われました。
- 平成30年7月豪雨の発災で、真備町を中心に大きな被害が出る
- 僕が災害ボランティアに関わる
- ブロガー・ライターとして「何かできることはないのか……」
- Webメディアの開設
正直、当時はそこまで深い考えがあったわけではありません。
しかし結果として、このストーリーが共感を呼び、各種メディアに取り上げられたり、協力してくれる仲間が増えたりして、継続できています。
2020年9月現在として、倉敷ではそれなりの知名度も出てきて、多少安定してきた面もあるでしょう。
では、「備後とことこ」において、そのような「美しいストーリー」があるかと問われたらありません。
「倉敷とことこ」の運営を続けるなかで上がってきた、メンバーの声に応えたい
と思ったのが、最初のきっかけです。
きっかけはメンバーの「いきつけのお店を取材したい」という声
倉敷とことこのライターさんには、福山市在住・福山勤務というかたが何人かいました。さらにいえば、浅口市在住で遊びや食事は笠岡市によく行くというかたもいます。
「いきつけのお店」を、倉敷とことこのように取材に行って紹介できないか
そんな意見を言われる機会が、倉敷とことこの開始から1年経過した2019年夏頃から増えて来ました。
もともとの構想にはなかったのですが、「〜とことこ」という名前でシリーズ化できるとは思っていたので、やろうと思えばできる……。お金が続けば……。
さらに、どうせやるなら一応代表である僕が、身近に感じていて、行きたい場所をメインエリアとしたい。
そう考えたとき、まず思い浮かんだのは「広島県福山市」です。
中学・高校の友達が多く、アイドルグループ「わーすた」の推しメンが福山出身
僕は生まれも育ちも岡山県倉敷市ですが、中高の6年間は浅口市金光町にある、金光学園中学校・高等学校に通っていました(1998年卒)。
今は違うそうですが、僕が通学していた1990年代の生徒比率は、半分以上が金光町より西側のエリアで、ほぼ福山市という感じ。
このため、遊びに行くとなれば、数の原理が働き福山集合、よくて中間(?)にあたる笠岡集合です。
- 笠岡駅前の井笠ボール
- 福山駅前のキャスパ
僕にとって備後エリアは岡山市よりも身近な遊び場であり、都会でした。
とはいえ、高校を卒業してから足を運ぶ機会は激減しました。
そんな僕にとって、福山が再び身近になる出来事が発生します。
2016年からどハマりした、avexのアイドルグループ「わーすた」のメンバーに広島県出身の子がいて、その子を応援するようになりました。
松田美里(まつだみり)というメンバーですが、広島県福山市出身だったんです。
ファンとして福山の街を改めて見ると、学生時代に都会だった福山駅周辺は、少し寂しい感じになっていることに気付きます。
「倉敷とことこ」のノウハウを活かして、できることをやりたい
倉敷とことこを開始して約2年。
色々ありましたが、地域メディアの運営ノウハウは積み上がっていました。2年前にはなかった、人脈も増えました。
「倉敷とことこ」のノウハウを活かせば、役立つことがあるかもしれない
そう思いつつ踏み出せなかったのは僕が住んでいる地域ではなかったからです。そこに住んでいるからこそ見えることは間違いなくあるので。
最終的に決断したのは、一般社団法人高梁川流域学校という団体の理事を、2020年6月から務めているため。
1つの自治体ではなく、「流域」という緩い繋がりで物事を見ることに僕は共感したのですが、あえて県境すらも越えて、倉敷から飛び出しつつ、外から倉敷を見てみたくなったんです。
「地域貢献」とか「観光活性化」とか大きなことを言う気はありません。僕らは、「わたしたちの街が好き」といえる人を増やすことを目標としているからです。
そういう意味で、備後とことこは「挑戦」でもあります。
備後とことこで実現したいこと
備後とことこは、2020年になってから準備を始めましたが、直後に「コロナ禍」といわれる時代になります。
観光といえば、インバウンドに代表されるように、いかにして外部から集客するのかが重要でしたが、県内など「近場」での活動が見直されるようになりました。
ただ、いきなり「地元の魅力を発見しよう!」といわれても、正直よく分からない……。
備後とことこ立ち上げにあたり、協力してくれるメンバーに、「福山・尾道・笠岡の魅力って何だろう」と聞いても、これだというものは、住民でもなかなか出てきません。
では、僕たちが備後とことこを運営して、この地域のことを学びながら、「自信をもって好きと言えるものを探そう」と思いました。
福山・尾道・笠岡をもっと好きになる
というサブタイトルにはこんな思いを込めています。
3市が対象エリアなので、倉敷とは比較にならないほど広範囲です。
ゆくゆくは、地域毎にマネージャー的な人を立てて、ある程度独立して運営できるようになれるか。これがポイントだろうと思っています。
おわりに
このような経緯で、備後とことこは開設されました。
いろいろ想いはありますし、倉敷とことこと同じく、長期的に運営していくつもりなので、続けるなかでかわって行くことも多いと思います。
ですが、設立時の想いはこの記事に掲載したものということで、書き記しておこうと思いました。
「備後とことこ」の応援をよろしくお願いいたします。