100年以上の歴史があり、関東煮や肉丼・肉皿が福山市民の心の味として親しまれていた「大衆食堂 稲田屋」。
2020年(令和2年)9月に惜しまれつつ閉店しましたが、同年12月に同じ福山の老舗企業 阿藻珍味(あも ちんみ)が事業を継承することになりました。
社員のみなさんが味の継承をし、ついに2021年(令和3年)3月に新しい稲田屋が動き始めたのです。
3月5〜7日の3日間、天満屋 福山店で関東煮の1日100セット限定販売が決定。
そこで、備後とことこでは稲田屋の限定販売に密着取材をおこないました。
待望の稲田屋 関東煮・復活の瞬間をレポートします。
記載されている内容は、2021年3月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
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天満屋 福山店にて3日間限定で稲田屋の関東煮が復活販売

大正時代に創業し、100年以上の歴史があった大衆食堂・稲田屋。
稲田屋の名物は関東煮と肉丼・肉皿です。
関東煮も肉丼・肉皿も「福山市民の心の味」として、長きにわたり愛されてきました。

串にブタやウシの内臓肉を刺し、甘いタレで煮込んだもの。
ガツ(ブタの胃)とブタの小腸を刺した「シロ」と、フワ(ウシの肺)とブタの小腸を刺した「クロ」がある。
甘い味付けがクセになる。
しかし、2020年9月に惜しまれつつ閉店。
閉店が発表されてからは、連日店の前には長蛇の列が発生したのです。

その後、同年12月には同じ福山で海産珍味を製造・販売する株式会社 阿藻珍味に稲田屋の屋号と事業の継承が発表されます。
開発部門の社員が、旧 稲田屋の稲田正憲(いなだ まさのり)さんから関東煮と肉皿の味や調理法を直伝してもらいました。

そして2021年3月、ついに阿藻珍味による稲田屋が動き始めたのです!
3月5日(金)から3月7日(日)の3日間限定販売で、場所はJR福山駅前にある百貨店・天満屋 福山店。

販売されるのは関東煮のみで、1日100セット限定です。
地下食品売場に特設会場を設置し、開店30分前より整理券を配布しての販売でした。
稲田屋の関東煮 販売当日のようす
備後とことこでは、限定販売初日の3月5日に稲田屋の再始動のようすを取材しました。
天満屋の開店時間は午前10時です。
整理券を配布するのは、開店30分前の午前9時30分から。
ですが、9時20分の時点で整理券配布場所には長蛇の列です。


10時ごろには、当日分の整理券はすべて配布し終えてしまいました。





開店の10時を迎えると、お客さんが売場の前に並びます。
整理券を配布しているので売場に大行列はできませんが、次々と整理券を持ったお客さんが関東煮を買いにやってきました。
- この日を待っていた
- 昔からよく食べていた関東煮が、ふたたび食べられてうれしい
- 閉店のときに食べられなかったので、今日は絶対に買いたかった
お客さんからは、いろいろな声が聞こえてきました。


当日は市民の注目度も高く、多くのマスコミも取材に来ていました。

稲田屋の販売のことを買い物途中に知って、気になって社員に尋ねていたお客さんもいました。
稲田屋の再始動は、それほど福山市民にとって関心の高いできごとだったのでしょう。



稲田屋 (株式会社 阿藻珍味)のデータ

名前 | 稲田屋 (株式会社 阿藻珍味) |
---|---|
期日 | 2021年3月5日(金)〜3月7日(日) 午前10時〜売り切れしだい終了 (午前9時30分より整理券配布。1日100セット限定) |
場所 | 天満屋 福山店 地下食品売場 特設会場 |
参加費用(税込) | 1セット5本入 900円 (1名1セット限り) |
ホームページ | 大正八年創業~関東煮・肉皿のお店~ 稲田屋 阿藻珍味 |
その後、天満屋 福山店の地下食品売り場にて「稲田屋」として関東煮を常時販売しています。
また「肉皿」や、缶詰の「関東煮缶」も販売しており、好評です。
さらに販売箇所も増え、店内飲食ができる店もあります。
詳細は稲田屋 公式サイトを見てください。
なお、オンラインショップでも購入可能です。