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にしき堂福山 販売営業課の二人にインタビュー
株式会社にしき堂福山の葛籠さんと高橋さんに「薔薇とピーチもみじ」と「白あんソフト薔薇スペシャル」の開発秘話を聞きました。

福山らしいお菓子を作りたくて
「薔薇とピーチもみじ」と「白あんソフト薔薇スペシャル」を開発したきっかけを教えてください
葛籠(敬称略)
2025年5月に福山市で開催される世界バラ会議に合わせて、福山を盛り上げたい。それじゃあ何をしようかというところから始まりました。
これまでにしき堂のなかでも、福山オリジナルのお菓子を作ったことはありませんでした。「バラでなんか作れんかな」みたいなアイデアが上がっては消えてという感じで。バラをお菓子に使うのはなかなかうまくいかないんです。
今回はなぜうまくいったのでしょうか?
葛籠
コロナ禍でなくなりそうになったお菓子文化をなんとかして残したい、という思いがあったからです。
コロナ禍では「お土産屋さんもつぶれるんじゃないか」と思うぐらい売れませんでした。
私たちも休業せざるを得ず、食文化そのものが危うくなっていたんです。そこからの反動で「なんか盛り上げていかにゃあ」という強い思いがこの商品に込められています。
「薔薇とピーチもみじ」の開発で苦労したこと
「薔薇とピーチもみじ」で苦労したのはどのようなところですか?
葛籠
バラの香りをほど良い加減に調整するところですね。
最初の試作品を食べたときは。芳香剤を丸ごとかじっている感じで、「あぁ…」って(苦笑)。
当時は「もうバラは色だけにして香りつけるのやめようや」と本気で言いました。
そこからどうやって課題を解決したのですか?
高橋(敬称略)
バラの香りをどうやって立たせるかを試行錯誤していたときに、同じバラ科で相性のいいものを合わせてみたらどうだろうと考えたんです。

葛籠
さまざまなものを試してみた結果、最適だったのが桃でした。
実際に食べていただくと、一口目はバラの香りがふわっときて「バラだ」と感じます。
二口目は、今度はバラよりも桃の甘みや香りがして「桃が際立ってきたな」と感じるように仕上げています。
このバランスを見つけるまでが大変でしたね。
「薔薇とピーチもみじ」の今後について
現在も改良を続けているのでしょうか?
葛籠
表示が変わらないレベルで、桃の果肉をさらに増やすなどしています。桃の分量を増やしたことで、かなり桃感がアップしました。ただ、入れすぎると桃の角切りがペースト化してしまい、角切りのゴロゴロした感じがあまりなくなるのが悩みです。

「薔薇とピーチもみじ」が福山ブランドに準認定されてから変わったことはありますか?
葛籠
福山市長さんは「薔薇とピーチもみじ」をお使い物(他人への贈り物や進物)によく使ってくださるんです。他県に行くときは薔薇とピーチもみじを使うと買いにこられます。ですから今後、ネームバリューが出てくるんじゃないのかと期待しています。
弊社の社長と市長が対談をおこなうなど、福山ブランドに準認定されてから福山市とのかかわりが強くなっていることを感じますね。
「白あんソフト薔薇スペシャル」の工夫や課題
「白あんソフト薔薇スペシャル」で苦労したことは何ですか?
葛籠
個体差をなくすことです。
当初はひとつずつの出来がかなり違っていて、ソフトクリームの上にかけたソースの中にバラの花びらが入っていたりいなかったりしていたんです。ソースを入れているボトルの中にバラの花びらがあるのは見えるんですが、点在しているだけなので、ソースをかけても花びらが出ないときもありました。
そこで、花びらを刻むようにしたんです。そうすると、ボトル全体に散らばるようになるので、ソースの中に確実にバラの花びらが入ります。
花びらを刻んだことでソースの色も安定して、すごくきれいに出るようになりました。

「白あんソフト薔薇スペシャル」の課題はありますか?
葛籠
お客様になかなか選んでもらえないことが課題です。
ソフトクリームは中筋店、宮島店、南蔵王店の3店舗でしか取り扱っていません。それぞれでスペシャルなソフトクリームを作っているのですが、3店舗のなかでは私たちの「白あんソフト薔薇スペシャル」が一番選ばれにくいんです。
「バラ」を食べることにあまり馴染みがないからでしょうか、「バラは結構です」みたいな感じになってしまう。1回食べてもらったら「おいしい」と言っていただける自信はあるのですが、食べてもらうまでに苦労しています。
「薔薇とピーチもみじ」「白あんソフト薔薇スペシャル」に込める思いと今後の展望
「薔薇とピーチもみじ」「白あんソフト薔薇スペシャル」に対する今の気持ちを聞かせてください。
葛籠
福山限定というのが、私たちからしたら本当に悲願といったら言いすぎですけど、うれしい言葉ですね。
「なんでにしき堂のお菓子なのに広島じゃ買えんのんや」と、広島のお客様からお叱りを受けることもあります。でも福山限定なので「あれは福山のお菓子です。福山で買ってください」と言うしかありません。
隣の尾道市の販売店にも、にしき堂の通販サイトにも、薔薇とピーチもみじは置いていないんです。

高橋
2025年は「にしき堂福山」ができて50年の節目です。福山限定商品は初登場なのでかわいがっていきたいですね。
福山ブランドをいただいて、今後はふるさと納税など、いろいろな新しいことに取り組んでいきたいところです。
葛籠
私たちのお菓子が出せたことに感無量です。
にしき堂に勤めてきたなかでも、福山の私たちの部署から初めてのお菓子が誕生するとはなかなか思ったことがなかったですから。世界バラ会議福山大会がにしき堂福山にとって一つの大きな節目になりました。
「薔薇とピーチもみじ」と「白あんソフト薔薇スペシャル」に次ぐ新商品はあるのでしょうか?
葛籠
検討中です。にしき堂には広島大学と共同開発して作った「せとこまち」という商品があります。今度は連携協定を結んだ福山市立大学と協力して、新しく何かを作りたいですね。
おわりに

「悲願だった」「かわいがっていきたい」と我が子のように「薔薇とピーチもみじ」と「白あんソフト薔薇スペシャル」について語る葛籠さん、高橋さん。福山とお菓子に対する深い愛を感じました。
福山を訪れる人も、地元の人も、ぜひ「薔薇とピーチもみじ」と「白あんソフト薔薇スペシャル」を味わってみてください。福山らしいバラの香りのお菓子は、お土産にもぴったりです。
次はどのような魅力的なお菓子が誕生するのでしょうか。新商品の発表が楽しみです。
にしき堂 福山南蔵王店のデータ

名前 | にしき堂 福山南蔵王店 |
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住所 | 広島県福山市南蔵王町2丁目27-22 |
電話番号 | 084-932-7780 |
駐車場 | あり 大型バスも駐車可能(要予約) |
営業時間 | 午前9時~午後6時 |
定休日 | なし |
支払い方法 |
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ホームページ | 広島菓子処 にしき堂 |