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フローリスト萬/フラワーアートディレクター 萬木 善之さん ~ 植物で人を笑わせるお花屋さん

フローリスト萬/フラワーアートディレクター 萬木 善之さん ~ 植物で人を笑わせるお花屋さん

買っとこ / 2021.12.11

フラワーアートディレクター 萬木 善之さんにお話を聞きました

地域に根付いた花屋「フローリスト萬」で花を提供しながら、さまざまな作品を制作する フラワーアートディレクター 萬木 善之(まんき よしゆき)さんにお話を聞きました。

萬木善之さん
提供:フローリスト萬

「うまくなりたい」から「笑わせたい」へ

フラワーアートディレクターになるまでの経緯を教えてください。

萬木(敬称略)

フローリスト萬は、曾祖母、祖父、父と継いできた花屋です。

「お花屋さん」といえば女の子のイメージがあり、幼少期はちょっと恥ずかしかったりもしましたが、私は長男。いずれ継ぐということは頭にありました。

フローリスト萬

大学で花とは関係ない商学部を卒業したあと、東京にあるJFTD学園日本フラワーカレッジに入学。フラワーデザインや生け花を学びました。

もともと創作が好きだったこともあってか、「花の世界ってこんなに奥深く、おもしろかったんだ」とハマっていったんです。どんどん技術を覚えました。

縁あって、スウェーデンのフラワーショップから声がかかり、1997年にデザイン部門を担当させてもらえるように。

日本の花の業界では、現場に出るまでになかなか時間がかかった時代。ヨーロッパであればさまざまな経験が積めると考え、スウェーデンに行くことに迷いはなかったです。

半年間働きながら、休みの日はフランス・イギリス・オランダ・ドイツ・デンマークなどを旅し、現地のフラワーデザインを学びました。

ヨーロッパでは、日本よりも花束を贈る文化が盛んなんです。いい経験になりました。

帰国後はフローリスト萬へ。花束を作ったり、配達をしたりしながら、フラワーアレンジメントやオブジェのさまざまなコンテストに挑戦し、賞を多くいただきました。

1998年以降、フィギュアスケート国際大会の歴代メダリストブーケの制作をさせていただいています。

扇子のブーケ

選手たちが満面の笑みでブーケを掲げてくれたり、マカロンを採用したブーケをクンクンと嗅いでくれたり。

何か反応をしてもらえるのがうれしいですね。そんな選手たちの反応は、観客にとってもうれしいもの。

「えっ!コケカー」でも、花のポストでもそうですが、「植物で人を笑わせる」をテーマに活動しています。

ダジャレをたくさん使うのも、そのためなんですよ。

まさに笑わせてくれる作品が多いです。「植物で人を笑わせる」というコンセプトはどのように生まれたのでしょう。

萬木

2011年の東日本大震災の後、自分も力になりたいと、「ひまわり復興支援プロジェクト」を立ち上げました。

福島県の子どもたちが絵を描いたピンポン玉にひまわりの種を入れ、それをアメリカのネバダ州へ運び、そこからさらに気球で成層圏に飛ばした種を福島の大地に撒いて花を咲かせるというプロジェクトです。

アメリカの砂漠に向かって車を運転しているときに、同乗していた福島県から来たカメラマンが、突然、こう話したんです。

「自分は病気で目が見えなくなるかもしれない」

目が見えなくなると、カメラマンとしては活動できなくなりますよね。衝撃でした。

でも彼は最後まで「明るく子どもの笑顔の写真を撮り続けたい」と言っていて、とても心に響きました。

自分にできることは何だろうと考え、その場で「それなら自分は植物で人を笑わせる」と彼に伝えたんです。

萬木善之さん

あとは、岡山県内のさまざまな勉強会に参加するなかで、講師のかたに言われた「お花は人を感動させるから」という言葉も印象的でした。

それまでは、コンテストで優勝することや、自分が作りたいものを作ることに制作のベクトルが向いていましたが、こういった出会いがきっかけで、見てくれた人に笑ってもらえるような作品を制作したいと思うようになりました。

「じゃあ、どうやったら笑ってもらえるだろう?」と考え、驚きがあるものを作ったり、ダジャレを使ったりしています。

笠岡駅前ポスト
提供:フローリスト萬

植物が秘めるパワー

ユニークな発想はどのように生まれるのですか。

萬木

職業病のようなもので、ずっと考え続けています(笑)

生活のなかでも考えるし、異業種のかたと話すことで新たな気づきがあることも。

違うものを掛け合わせると、これまでにない発想が生まれますから。

石田制帽さんとのコラボレーションは、まさにそう。

植物を帽子にディスプレイすることで、着脱が可能になり、変身できます。やっぱり人って、変身したいんですよね。

萬木善之さん

写真にその姿が収められるということもあり、好評でした。

店でのお客様との会話がヒントになることもあります。

「こんな作品を作ってほしい」というアイデアがあるかたは、ぜひフローリスト萬に来てほしいです。

今後チャレンジしたいことはありますか。

萬木

店の奥に大きな冷蔵室があるのですが、あまり使わなくなったので、思い切って来年(2022年)、展示スペースにしようと計画中です。

地域の花屋でありながら、遠くから足を運んでもらえる観光スポットにもなればと思っています。

また、植物で人を笑わせる活動を通し、笑いはストレスマネジメントや医療にもつながると知りました。

たとえば、笑うことで免疫力が上がり、ストレスや痛みを軽減するといった研究結果が出ています。

フローリスト萬

家に植物を置くとなんだか癒される、というかたもいるでしょう。

植物がストレスを軽減することは多くの研究で明らかになっているんです。

季節ごとの花や植物、香りや感触。視覚以外の感覚でも楽しめるのが植物です。

これからも花屋の枠を越えて、いろいろなかたとおもしろいチャレンジをしていきたいと思います。

おわりに

ヤバイク
コケダのヤバイク 提供:フローリスト萬

ダジャレがたくさん詰まった萬木さんのインタビュー。

私自身も笑いコケていましたが、お話を聞きながら「笑わせたい」という萬木さんの思いは周りの人への愛情でもあるのだな、と感じました。

植物がもつ可能性にも気づかされます。

これからフローリスト萬がどんな場所になるのか、どんなコラボレーションが生まれるのか、とても楽しみです。

フローリスト萬のデータ

フローリスト萬外観
名前フローリスト萬
住所岡山県笠岡市五番町5-96
電話番号0865-63-5757
駐車場あり
4台
営業時間午前9時30分~午後7時
定休日不定休
支払い方法
  • 現金
  • PayPay
ホームページフローリスト萬
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こばん

こばん

カブで旅するフォトライター。2017年に岡山県浅口市へ移住。大阪府出身。フットワーク軽く走り回り、訪れたくなる備後の情報を紹介します。しまなみ海道が大好きです。

萬木善之さん

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