観光客のにぎわう尾道本通り商店街の一角に2021年、一軒のクラフトビール醸造所がオープンしたのを知っていますか。
醸造所の名前は「尾道ブルワリー」。
“ブルワリー”とはビール造りの設備を備えたビール醸造所のことで、さらにここには造られたばかりのクラフトビールが味わえるスペースも併設されています。
開業させたのは会社員を辞めて尾道に移住してきたばかりのご夫妻で、ビール造りはゼロから学ばれたのだとか。
尾道ブルワリーとはどんなお店なのか、その魅力を探ります。
記事内の金額はすべて税込です。
記載されている内容は、2021年7月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
尾道ブルワリーのデータ
名前 | 尾道ブルワリー |
---|---|
住所 | 広島県尾道市久保1-2-24 |
電話番号 | 0848-38-2710 |
駐車場 | なし 店前に有料パーキング有り |
営業時間 | 午後1時〜午後7時 |
定休日 | 月、火、水、木 定休日が祝日だった場合は営業 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 不可 予約は原則不可 団体の場合等は事前に店舗へ相談してください |
座席 | ・基本的にスタンディングでカウンターに4席あり ・収容人数はカウンター約7名、小スペース約7名 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 尾道ブルワリー |
交通機関での行き方
▼尾道駅南出口の改札を出ます。
▼左手を向くとこんな景色。ここから「尾道本通り商店街」を目指して歩きます。
▼このアーケードを通ると、雨の日でも屋根があるので安心。
▼尾道本通り商店街は、林芙美子像が目印です。
▼アーケードの中をひたすら前進します。
▼右手を見ると、尾道水道が。
▼寄り道せずに商店街をまっすぐ歩いて行きます。
▼千光寺ロープウェイ乗り場につながる開けた広場に出ますが、ここもまっすぐ歩いていきます。だいたいここから100mほど歩くと…
▼尾道ブルワリーに到着です。白黒のフラッグが目印です。
2021年2月オープン!その場で飲める醸造所「尾道ブルワリー」とは?
尾道散策には欠かせない、レトロで風情のある尾道本通り商店街。
JR尾道駅にほど近い「一番街」を起点に、「中商店街」「本町センター街」「絵のまち通り」「尾道通り」の5つの通りが集まってひとつの商店街となっています。
尾道ブルワリーは、そんな尾道本通り商店街の一番奥、尾道通りに構える醸造所。
JR尾道駅南口から商店街を歩いて15分ほどの場所にあり、モノクロームの旗と大きな黒い扉が目印です。
尾道ブルワリーを営むのは、2020年夏に千葉県から移住してきた佐々木真人(ささき まさと)さんと佐々木真理(まり)さんご夫妻。
「地産のものを使ったクラフトビールで地域振興がしたい」という想いでゼロからビール造りを学び、2021年2月末には念願のお店をオープンさせました。
入り口の黒い扉を引くと、少し薄暗いバックヤードのような通路が現れます。
初めて訪れる人は奥に入っていっていいものかと心配になってしまうかもしれませんが、この隠れ家のような雰囲気もまた魅力。
この通路を奥まで進むと、つきあたりにあるのが尾道ブルワリーです。
外からの扉を開けたら、心配せずにここまでどんどん進んでみてくださいね。
土蔵の梁を活かした尾道ブルワリーの店内
1894年築の古い土蔵をリノベーションして生まれ変わった店内は、ダークウッドでシックなデザインにまとめられて、落ち着いた雰囲気。
奥に見えるのが醸造施設で、手前にはクラフトビールがその場で飲めるカウンターがあります。
入り口の脇には、7人ほどが入れる小スペースも。
「古い空き家を活かしてクラフトビール造りがしたいと思っていたんです」と話す佐々木さん。
佐々木さんご夫妻が初めてこの物件に出会った当時は、老朽化がひどく壁が崩れ、地面もむき出しの状態だったのだそうです。
それでも立派な梁や柱に圧倒され、ふたりで「ここだ!」と即決されたのだと教えてくれました。
店内にはビールの注ぎ口が8タップあり、常時ビール樽につながれているのは4〜6タップほど。
そのときどきによって飲めるクラフトビールが異なるのも尾道ブルワリーの特徴で、2021年7月上旬の取材時には7タップがつながっていました。
「おかわりしたくなるようなビール」を目指したクラフトビール
その日飲めるクラフトビールは、壁に掛かった黒板で確認することができます。
- 尾道エール
- しまなみゴールデンエール
- ましろコーヒースタウト
- しろねこヴァイツェン
- ふきのとうエール
- 因島ホワイトエール
- 尾道I.P.A 3rd.
- 3種飲み比べ
3種飲み比べ以外は「ハーフ」か「パイント」が選べます。
- 尾道ホルモンジャーキー
- 完熟ドライ蓬莱柿(ほうらいし)&クリームチーズ
- ミックスナッツ
- IKINAピクルス
- まるか食品「イカ天 瀬戸内レモン味」など3種
どれも尾道産や地元ゆかりのものにこだわったメニューばかりです。
これぞ尾道ブルワリーの定番!「しまなみゴールデンエール」
「これぞ“自分たちのビール”と言える定番ビールです」
「ブルワリーオープンの初年度は、ゴールデンが透き通った色のエールを目標に掲げました」
佐々木さんからそんなお話を聞き、ぜひにと注文したのがこちらの「しまなみゴールデンエール(ハーフ550円)」です。
“エールビール”とは上面発酵酵母で醸造されるビールのことで、フルーティーな飲みやすさが特徴。
味が濃いビールとは違い、ペールエール(薄い色のエールビール)は雑味や濁りなくきれいに造るのが難しく、「ごまかしが効かない」のだそうです。
「しまなみゴールデンエール」の副原料には、尾道産のみかんが使われています。
スッキリとしたどこかやさしい味わいの秘訣は柑橘によるものなのかもしれません。
のどごしがとても爽やかで、ゴクゴク飲んでも罪悪感のない気持ちのいいエールでした。
注文したのはハーフサイズですが、取材のため特別にチューリップグラスで提供していただきました。
向島にある珈琲店とのコラボレーションで生まれた「ましろコーヒースタウト」
まるでアイスコーヒーのようにキリッとした深みが味わえる「ましろコーヒースタウト(ハーフ600円)」。
尾道市向島にある「珈琲豆ましろ」の豆を使って作られたコラボレーションビールです。
「珈琲豆ましろ」のご主人・須山さんと佐々木さんご夫妻はお互い移住者同士で、偶然なことに移住前にもご縁があったのだそう。
“スタウト”とはいわゆる黒ビールのことで、コーヒーやチョコレートの味わいに例えられることも多いビールの種類です。
普段は黒ビールが苦手という人もおいしく飲めてしまうようなスタウトで、口にすっと馴染む豊かなコーヒーの香りがクセになりそうでした。
迷ってしまう人にはコレ!尾道ブルワリーセレクトの「3種飲み比べ」
「どれにしようか迷ってしまう……」「せっかくだからいろいろ試してみたい」という人におすすめなのが「3種飲み比べ(1,000円)」。
尾道ブルワリーがセレクトした3種のクラフトビールを贅沢(ぜいたく)に楽しむことができます。
取材時の飲み比べメニューは、左から「尾道エール」「ましろコーヒースタウト」「因島ホワイトエール」でした。
「尾道エール」は尾道ブルワリーで一番人気のビール。
副原料にはイエローレモンが使われ、レモンの存在感をしっかりと感じられるエールでさっぱりしていておいしかったです。
季節によってグリーンレモンや完熟レモンが使われ、風味が変わります。
副原料も味わいも異なる3種のクラフトビールが一度に試せるので、あまり長く滞在できない旅行客やお酒に強くない人でも気軽に楽しめるのが魅力です。
また、コロンとした形のグラスやテイスティングフライト(穴の空いた板)が見た目にもおしゃれで、思い出に写真に残しておきたいフォルムですよね。
このテイスティングフライトは、既存の商品をくり抜いて刻印を施したオリジナルなのだそうです。
クラフトビールと相性抜群!噛めば噛むほどおいしい「尾道ホルモンジャーキー」
尾道ブルワリーが「メイドイン尾道」にこだわっているのは、クラフトビールだけではありません。
上の写真の「尾道ホルモンジャーキー(400円)」は、尾道在住の木本さんが作った広島名物“せんじがら”です。
せんじがらとはホルモン揚げのことで、肉から出た油だけで炒っているので油っこくなく口当たりまろやか。
クラフトビールとのペアリングもバッチリなので、ぜひ一度食べてみてほしい逸品です。
テイクアウトができるので車で来ても安心
尾道ブルワリーではクラフトビールのテイクアウト(量り売り)にも対応しているので、ドライバーや自宅で楽しみたいお客さんも気軽に立ち寄ることができます。
ペットボトルなどの空き容器にもクラフトビールを詰めてもらえるので、佐々木さんに相談してみてください。
持ち帰り用のボトルとしてグラウラー(3,300円)も販売されています。
このグラウラーを購入すると好きなクラフトビールを入れてくれるので、一杯分オトク。
ねことホップが描かれたお店のロゴが入っているので、旅の記念にマイボトルを買って帰るのもおすすめです。
店頭から瓶商品の購入・発送もできる
店頭では瓶ビールの購入・発送もできます。
「尾道エール」「しまなみゴールデンエール」は600円、それ以外は650円
ひとつひとつのラベルもオリジナルなので、自分へのご褒美や瓶のコレクションにはもちろん、母の日や父の日のプレゼント、引っ越し祝いといったちょっとした贈り物にも良さそうです。
「県外のご家族やご友人に発送されるお客様もいて、それがとてもうれしいです」と佐々木さん。
自店のネットショップ販売や地元企業に協力したネット販売などで販路は拡大しているものの、基本的には尾道での商品展開が中心。
そのため、尾道ブルワリーに訪れた人が呼び水となって、尾道のことを知らなかった人にも知ってもらえるチャンスへとつながっていくことに喜びを感じているのだそうです。
ここからは、そんな尾道ブルワリーの佐々木真人(ささき まさと)さん・真理(まり)さんご夫妻に、移住やビール造りへの想いについてお話を聞きました。
尾道ブルワリーのデータ
名前 | 尾道ブルワリー |
---|---|
住所 | 広島県尾道市久保1-2-24 |
電話番号 | 0848-38-2710 |
駐車場 | なし 店前に有料パーキング有り |
営業時間 | 午後1時〜午後7時 |
定休日 | 月、火、水、木 定休日が祝日だった場合は営業 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 不可 予約は原則不可 団体の場合等は事前に店舗へ相談してください |
座席 | ・基本的にスタンディングでカウンターに4席あり ・収容人数はカウンター約7名、小スペース約7名 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | 尾道ブルワリー |