笠岡といえば何をイメージしますか?
笠岡のご当地ラーメンである「笠岡ラーメン」が有名ですよね。
でも、笠岡は古くからの港町。
やっぱり海の幸も味わいたいところ。
そんな笠岡の季節ごとの旬の海鮮を楽しめる店があります。
それが『味処 栄清丸 (えいせいまる、以下 栄清丸)』。
笠岡駅前にあり、古い歴史がある店です。
栄清丸では毎月メニューが変わり、それぞれ店がおすすめする笠岡を中心とした旬の海の幸を使った料理が楽しめます。
そして、栄清丸のもうひとつのポイントが日本酒。
店主が全国各地から選んだ、こだわりの銘柄が楽しめるのです。
地元の季節の海鮮とこだわりの日本酒が楽しめる栄清丸の魅力を、深掘りします。
記載されている内容は、2020年12月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
味処 栄清丸のデータ
名前 | 味処 栄清丸 |
---|---|
住所 | 岡山県笠岡市中央町33-4 |
電話番号 | 0865-62-2763 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午後5時30分〜午後10時 |
定休日 | 日、祝日 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 可 |
座席 | 全35席 ・カウンター:5脚 ・6人がけテーブル席:1卓 ・4人がけテーブル席:4卓 ・小上がり4人がけ座敷:2卓 【新型コロナウィルス対策中は以下】 全27席 ・カウンター:3脚 ・3人がけテーブル席:2卓 ・4人がけテーブル席:3卓 ・小上がり3人がけ座敷:2卓 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 原則として小学生以下の入店は断っている |
バリアフリー | ・車椅子での入店可能 ・トイレは車椅子非対応 |
栄清丸があるのは、笠岡駅北口の駅前ロータリーのすぐ西側です。
駅北口を出て、すぐ北西を見ると店舗が見えます。
なお自動車で行く場合、栄清丸に駐車場はありません。
すぐ目の前にコインパーキング「笠岡駅前広場駐車場」がありますので、利用してください。
ほかにも近隣にはコインパーキングがあります。
栄清丸は笠岡駅前にある老舗の海鮮居酒屋
栄清丸は、笠岡市のJR笠岡駅北口ロータリーの西側にある居酒屋です。
地元・笠岡近海でとれる海の幸を中心に、さまざまな料理が楽しめるのが魅力のひとつ。
さらに日本酒にも大変こだわっていて、店主選りすぐりの銘柄が楽しめるのも、酒好きにとってはうれしいですね。
実は、栄清丸はとても長い歴史があるとのこと。
業態は時代によって変わっていますが、なんと創業100年以上なのだそうです。
栄清丸のメニュー
栄清丸の料理メニューは、大きく分けて「月替わりのメニュー」「通年メニュー」の2つがあります。
毎月、その時季にとれる海鮮をメインとした旬の食材を使った料理を楽しめるのです。
しかも笠岡近海でとれる食材が中心。
笠岡ならではの海の幸が楽しめるのです。
なお栄清丸の海鮮は7〜8割が笠岡近海のものですが、食材や時季によっては、瀬戸内海の別の地域や玄界灘など、ほかのエリアのものを仕入れることがあります。
栄清丸のおすすめの料理
栄清丸では、たくさんの料理が堪能できます。
そこで自慢の栄清丸の料理のなかから、店主・大橋さんのおすすめを紹介していきましょう。
なお季節ごとのおすすめ食材・料理は、後半のインタビューで大橋さんが語っていますので、見てください。
取材した11月のおすすめ料理
取材をした2020年(令和2年)11月時分のメニューのなかから、おすすめを紹介します。
ちなみにメニューの字・挿絵はすべて、店主・大橋さんによるもの。
毎月メニューが変わるごとに大橋さんが直筆。
とても達筆で味があり、驚きです。
また絵もかわいらしく、華を添えています。
なお同じ11月でも、年によって内容は変わることがあります。
岡山の魚といえばサワラ!「さわらの塩タタキ」はおいしい寒ザワラ
岡山県でよく食べられている魚といえば、サワラ(鰆)が有名です。
サワラは漢字で「鰆」と書くように、たくさん獲れるようになるのは春。
でも、サワラが一番おいしいのは寒い時季なんです!
ちょうど、11月ごろは寒い時季のサワラ「寒ザワラ」が出回り始めるころ。
寒い時期のサワラは脂が乗り、とても肉厚になっておいしいんですよ。
腹の肉の厚みが2センチメートルほどにもなるんです!
メニューには「塩たたき」(780円)、「炙り刺し」(800円)「カマ塩焼き」(500円)がありました。
大橋さんのイチオシは、塩たたき。
塩たたきを食べると、サワラのプリプリッとした弾力ある食感とともに、脂の乗ったやさしく上品な甘みや、うまみが口いっぱいに広がります。
そして焼かれた皮の香ばしさが広がり、おいしさの追い打ちをかけてくるのです。
炙り刺しは塩たたきに比べ、コリコリッとしたような締まった食感で、こちらもおいしかったです。
なお、サワラは時季によって笠岡近海以外のものも入荷します。
取材時のサワラは淡路産でした。
春が近づくにつれ、笠岡近海のものが入ってくるそうです。
「ワタリカニ」は笠岡名産の冬の味覚
笠岡や東隣の寄島(よりしま)などで獲れるワタリカニ(渡蟹)。
冬になるとメスが獲れるようになります。
冬以外の時季のワタリカニは、オスが中心です。
卵をたくさんかかえたメスのワタリカニは、笠岡では冬の風物詩になっています。
取材時の11月は、オスのワタリカニ。
ちょうどオスが入荷する最後の時季でした。
メスは卵が魅力ですが、オスは体が大きくて身がタップリと詰まっています!
だから、オスを推すのが栄清丸の売りかたです(笑)。
ワタリカニは、半身(1,900円)と四分の一(980円)があります。
ワタリカニの身はとても濃厚で風味がよく、甘みがあります。
トロリとした「味噌」は、独特の濃厚な味わいです。
ついつい無言で、カニの身をせせるのに夢中になってしまいました。
「活えびのこうじ漬」は祖父の代から伝わる看板料理のひとつ
「活えびのこうじ漬」(500円)は、大橋さんの祖父の代から受け継がれた、栄清丸の伝統的な名物料理です。
笠岡で水揚げされた生きたままの殻(ガラ)エビをむき、塩をかけて麹(こうじ)の中につけ込んで、約10日間寝かせておきます。
活えびのこうじ漬は季節メニューという扱いですが、可能な限り通年で出せるように努力しています。
甘塩っぱい味わいとともに、こうじの風味がフワッと感じられます。
同時に酒もチビチビと進んでいきます。
活えびのこうじ漬は、酒のツマミにピッタリ。
しかも、ごはんのお供としても合いそうです。
なお、活えびのこうじ漬は持ち帰り用もあります。
1皿 500円、1瓶 1,500円です。
通年メニューのおすすめ
通年メニューもおいしそうな料理が並んでいます。
注目は「かしわ煮たやつ」(400円)と「成島出(なるしま いずる)セット」(780円)。
かしわ煮たやつは、笠岡ラーメンの上に載っているカシワ肉と同じです。
「成島出セット」は、映画監督の成島出さんが来店したときに注文し気に入ったので、本人の承諾を得てメニューになったそう。
笠岡の高田採卵の卵を使ったたまごかけごはんと、味噌汁のセットです。
ちなみに成島出監督の映画『草原の椅子』は、笠岡諸島など市内がロケ地になりました。
その際、なんと栄清丸もロケで使われたそうです。
「中華そば (笠岡ラーメン)」は栄清丸の人気”裏メニュー”
メニューに載っていませんが、栄清丸の人気メニューに「中華そば」(650円)があります。
笠岡名物のいわゆる「笠岡ラーメン」です。
栄清丸独自の工夫もしており、ラーメン専門店に肩を並べる味わい。
中華そば(ラーメン)だけの注文にはできるだけお応えしますが、メニューに載せていないので、お時間をいただく場合があります。
栄清丸は居酒屋になる前は大衆食堂で、ラーメンも出していました。
だから、ラーメンもおいしいのです。
甘辛く煮込まれたカシワ肉は、噛むたびにジワジワと甘辛さとカシワのうまみがしみ出して、味わい深いです。
スープは甘め。一口すすると甘辛い味わいとダシの風味が広がります。
そして、ほんのりとショウガの甘い香りが漂ってきました。
ショウガの風味はめずらしく、クセになりそう。
全体的には、サッパリとした味わいの中華そばでした。
まさに、シメにピッタリです。
最初に食べてお腹を満たすのもいいかもしれません。
日本酒にもこだわりあり!
栄清丸は日本酒にもこだわっており、店主が選んだこだわりの銘柄がそろっています。
なお、銘柄のどの種類があるかは時季や入荷状況によって変わります。
また限定品などは、価格が異なるので店員に聞いてみてください。
大橋さんが挙げるおすすめは以下のとおり。
- 十四代 (山形県)
- 而今 (じこん、三重県)
- 奈良萬 (ならまん、福島県)
- 新政 (あらまさ、秋田県)
- 日高見 (宮城県)
- 多賀治 (たがじ、岡山県倉敷市)
- 天宝一 (てんぽういち、広島県福山市)
- 獺祭 (だっさい、山口県岩国市)
なかでも、栄清丸のイチオシ銘柄は「十四代」。
十四代は、希少なため入手困難な山形県の銘柄です。
十四代は希少銘柄のため、1人1杯までの注文です。
また、多人数での注文もお控えください。
十四代 中取り純米吟醸 赤磐雄町は、岡山市生まれの酒米「雄町」の赤磐市産のものを使っています。
人気の高い銘柄だけあって、とてもおいしい酒でした。
続いて、三重県名張市の銘酒「而今」。
スッキリとした口あたりと芳醇さに甘みがあります。
そして、シュワッとするような微炭酸のごとき味わい。
とてもさわやかな印象の酒です。
地元・岡山や備後の地酒もおすすめですよ!
地酒は、倉敷市児島の十八盛酒造「多賀治」があります。
多賀治の純米大吟醸 朝日 無濾過生原酒は、岡山を代表する米「朝日」を使っています。
風味豊かな味わいで、おだやかな口あたりの酒です。
ほかの地酒では、笠岡の西隣・福山市の銘柄「天宝一」もあります。
天宝一の特別純米 八反錦 限定直汲生は、とてもフレッシュ感のある味わいです。
さわやかな風味で、キレのある後口でした。
また、どの日本酒がいいか迷ったときにおすすめなのが「日本酒呑みくらべ」です。
選べる銘柄も多いので、日本酒好きにはもってこいです。
日本酒と相性の良い「イル・リコッターロ」のチーズもあわせてどうぞ。
なお酒類は日本酒のほか、焼酎(芋・米・麦)や梅酒、ビールなどもあります。
笠岡の季節ごとの「地元の味」が楽しめる栄清丸。
店主の大橋 央 (おおはし ひさし)さんへインタビューをしました。
味処 栄清丸のデータ
名前 | 味処 栄清丸 |
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住所 | 岡山県笠岡市中央町33-4 |
電話番号 | 0865-62-2763 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午後5時30分〜午後10時 |
定休日 | 日、祝日 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 可 |
座席 | 全35席 ・カウンター:5脚 ・6人がけテーブル席:1卓 ・4人がけテーブル席:4卓 ・小上がり4人がけ座敷:2卓 【新型コロナウィルス対策中は以下】 全27席 ・カウンター:3脚 ・3人がけテーブル席:2卓 ・4人がけテーブル席:3卓 ・小上がり3人がけ座敷:2卓 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | 原則として小学生以下の入店は断っている |
バリアフリー | ・車椅子での入店可能 ・トイレは車椅子非対応 |