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シルバー クラフト マル 〜 「福山ならでは」をシルバークラフトに。福山ばらグッズにも認定された、地域に根差した小さな銀細工工房

シルバー クラフト マル 〜 「福山ならでは」をシルバークラフトに。福山ばらグッズにも認定された、地域に根差した小さな銀細工工房

買っとこ / 2020.09.09

シルバークラフト マルの代表・作家の丸岡 剛久さんにインタビュー

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん

ひとつひとつ丁寧な作業で、ユニークなシルバークラフトの商品を製作しているシルバークラフト マル。

シルバークラフト マルの代表であり作家である丸岡 剛久(まるおか たけひさ)さんにインタビューをおこないました。

歯科技工士としての技術を生かしてシルバークラフト製作を開始

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん
開業の経緯は?

丸岡 (敬称略)
もともと私は学校を卒業して歯科技工士の専門学校へ進学し、そのまま歯科技工士として働いていました。

しかし、歯科技工士としてこの先ずっとやっていけるかどうか悩んで、辞めると決めました。

そのとき歯科技工士の技術を生かして、おもしろいものを作りたいと思ってたどり着いたのが、シルバークラフトなんです。

ただ歯科技工士を辞めて、すぐシルバークラフトを始めたわけではありません。

歯科技工士を辞めるときにシルバークラフトの世界を進みたくても、近くに学校も仕事もなかったのであきらめたんです。

それで、製造業で設計の仕事をすることにしました。
CAD(キャド)を勉強しCADの仕事に就いたんです。

設計の仕事は10年以上やりました。

でも40代になって、やっぱり昔やりたかったことをやってみたいと思うようになったんです。

四十代になり、興味のあったシルバークラフトの世界に挑戦

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん
なぜ、あきらめた夢をふたたび目指そうと思った?

丸岡
今は、昔の時代にくらべてインターネット技術が進歩して、自分で勉強できるようになったことが大きいです。

さきほど話したとおり、私はシルバークラフトの学校に行ったり、仕事をしたりしたことはありません。
福山の近くにそういったところがなかったので。

銀加工の産業は地域性がありまして、たとえば貴金属関連の産業が地場産業となっている山梨県などで銀加工が盛んです。

だから、シルバークラフトの学べるところやシルバークラフトの仕事などは山梨県が中心。
福山から通える範囲にシルバークラフトの学校や仕事がないのは、そのためです。

でも実は、歯科技工士の技術があれば、シルバークラフトの加工はできるんですよ。

歯科技工では、銀などの貴金属の鋳造や加工をおこなうからです。

ただ技術はあっても、シルバー装飾品の特有の知識はありません。

それで、装飾品の知識を学びたくても学ぶところがなく、昔はいったんあきらめました。

でも昔と時代が変わって、インターネットである程度の知識を学べるようになっています。

足りない装飾品の知識面は、インターネットで調べてなんとかなったんですよ。
くわえて、材料屋さんに聞いたりして知識を学んでいきました。

それで「今の時代なら、昔あきらめたシルバークラフトができそうだ」と思うようになって、一念発起して退職して独立したんです。

貯金で工房を建て、機材もそろえ、シルバークラフト製作を開始しました。

地元密着のモチーフで個性を

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん
シルバークラフト マルのこだわりは?

丸岡
私は装飾品に関する学校に行ってませんので、最新鋭のデザイン、オシャレなデザインの面では不利です。

ですから、モチーフを独自の目線で決めてオリジナリティーを出すように考えました。

たとえば、漫画や本などからモチーフのヒントを得たりしています。

あとは地元ならではのものをモチーフにするように意識していますね。

福山はバラが市の花で、「ばらの街」としてPRしています。
ですから、私もバラの花をモチーフにした商品に力を入れていますね。

福山市の「ばらグッズ」にも応募しているそうだが。

丸岡
はい。福山市の「ばらグッズ」に応募したのも、地元にちなんだものを製作しているのが理由です。

おかげさまで、現在(2020年)2度応募して、2度ともばらグッズに認定していただきました。
これは大きな自信になっています!

また福山城が2022年に築城400年をむかえます。

それにちなんで、バラに続く福山シリーズとして、江戸時代に福山城主だった水野家・松平家・阿部家の家紋のブレスレットを製作したんです。

地元のおもしろい作家さんたちとコラボレーションをしていきたい

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん
今後の目標ややってみたいことは?

丸岡
ひとつは、釣りグッズを作っていきたいです。

私が釣り好きなので(笑)

あと、備後や周辺地域で活動している作家さんとコラボレーションした商品をもっと作っていきたいですね。

私と同じ銀でも、銀以外の分野でも、地元にはおもしろいことをしている作家さんがたくさんいると思っています。

そんな人たちが協力すれば、おもしろいものが作れそうだと思いませんか。

またコラボレーションを通じて、互いの商品の販路が拡大していけると思っています。

さいごに

シルバークラフト・マル:丸岡 剛久さん

シルバークラフト マルの工房を取材し、初めてシルバークラフトの製作工程を知りました。

小さなシルバークラフトひとつ作るのに、本当に手間と時間がかかるんだなと思います。

そのぶん作者の丸岡さんの魂と思いが、まるでひとつひとつの商品にこもっているかのようです。

また福山市花のバラや福山城主の家紋など、シルバークラフトと地元の名物や歴史の組み合わせもおもしろいですよね。

特に家紋のブレスレットは、なかなかカッコいいと思います。

大切な人へのプレゼントなどに、シルバークラフトを選んでみてはいかがでしょうか。

シルバークラフト マル (SILVER CRAFT MARU)のデータ

シルバークラフト・マル:福山手仕事市での出店風景
名前シルバークラフト マル (SILVER CRAFT MARU)
住所広島県福山市神辺町 (住所非公開)
電話番号なし
駐車場なし
営業時間不定 (イベント出店が中心)
定休日不定休
支払い方法
  • 現金
ホームページ公式Instagram
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アサノ ・ヨウスケ

アサノ ・ヨウスケ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。地域情報サイトも運営。カメラ片手に街を散策。あなたの知らない備後地方を切り取り、備後の奥深さを伝えます!

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シルバークラフト・マル:福山城主三家の家紋ブレスレッド

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