代表・池田秀志さんにインタビュー
羅秀夢 代表の池田秀志(いけだ ひでし)さんに話を聞きました。
開業の経緯
開業の経緯を教えてください。
池田(敬称略)
私はもともと中学校の教員をしていたんですが、「本に関わる仕事をやってみたい」という思いを持っていたんです。
それには書店をやるのがいいかな、と思いました。
羅秀夢は、退職後の2017年1月にオープンしました。
建物は、池田さんの実家をリノベーションされたそうですね。
池田
もともと、この建物は私の生まれた家で、父が大門町の大工さんと一緒に建てたものです。
リノベーション前は10年ぐらい空き家で使用していませんでした。
この家を本に関わる仕事や個展やお芝居ができる場にしてみようという考えが浮かび、その後いろいろな出会いがあり羅秀夢ができました。
梁や天井を見るとすごく立派で、自身で建てられたものとは思えないですね。
池田
この建物は築約70年でも、久しぶりに来てみても雨漏りしていなかったんです。
私にはまったく記憶になかったんですが、改築する過程でこの家が3回に渡って増築されていることがわかりました。
そのような家の「物語」を大切にしていきたいです。
羅秀夢の名前の由来
羅秀夢の名前の由来を教えてもらえますか?
池田
羅秀夢は、画家で役者の中島淳一さんに名付けてもらいました。
私は38歳の時に中島さんの本と出会い感銘を受け、追っかけをしたり、一度ですが一人芝居の主催をしたこともありました。
「ラシューム」と聞いて、最初はどんな意味かもわからず、「え?」という印象だったのを覚えています。
その後、中島さんがおもむろに筆を取り、アルファベットで「lashume」と書かれたんです。
羅秀夢という漢字にはどういう意味があるんですか?
池田
「羅秀夢」という漢字も中島さんに書いてもらったものです。
のちに知り合いに教えてもらったところ、「羅」は夢が成就する、という意味があるそうです。
「秀」は”秀志”という私の名前、つまり「秀志の夢が成就する」意味ではないか、ということでした。
中島さんから直接聞いたわけではないんですけどね。
絵本をシェアする「絵本の樹」
「絵本の樹」という絵本をシェアするイベントをされているそうですね。
池田
オープン当初は、なかなか絵本が売れなかったんです。
「絵本を読んでもらうためには、どんな方法があるかな?」と考えるうちに、「12人でシェアする事で、1年間に120冊の絵本を読みませんか?」さらに、「絵本を必要とされているところにプレゼントする」というアイデアが浮かんできました。
12人でグループを作り、ひと月に10冊ずつシェアをして、絵本を読むという仕組みです。
自分の好きなもの以外の絵本との出会いがありそうですね。他に特徴がありますか?
池田
最終的に5冊までの絵本は、手元に残すことができます。
ほかの本は、絵本を必要としている場所にプレゼントしているのが特徴です。
手元に残したい絵本を選ぶのが「絵本ドラフト会議」です。
野球のドラフト会議と同じように、自分が欲しいと思う絵本を選びます。
池田
たくさんの人に絵本を読んでほしい、と思って「絵本の樹」を始めました。
私は大人こそ絵本を読むべき、と思っているんです。
企画しているイベントはありますか?
池田
今(取材時=2021年1月)は、絵本作家の井上奈奈さんの個展とお話し会を企画しています。
新型コロナウイルス感染症拡大対策をして開催しますので、ぜひお越しください。
具体的な内容についてはホームページをご覧ください。
今後の目標を教えてもらえますか?
池田
絵本を多くの人に読んでもらえるように頑張っていきたいです。
新型コロナウイルス感染症の問題はありますが、状況が許せば勉強会や読書会もやってみたいですね。
あとは絵本の出版をしたいですね。
ぜひ実現したい、前からの目標です。
おわりに
筆者は本が好きなので、すごく楽しく話を聞けました。
インタビューでも何度も登場したキーワードが「拠点」です。
文字通りこれからいろいろな「人と人」、「人と本」をつなぐ場所として機能していきそう。
今後、ますます面白い場所になっていきそうですね。
代表の池田さんの人柄も素敵なので、羅秀夢に足を運んでみてはいかがでしょうか。
本や絵本、人とのつながりが好きなかたにぜひ訪れてほしい場所です。
羅秀夢のデータ
名前 | 羅秀夢 |
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住所 | 広島県福山市沖野上町5丁目15−16 |
電話番号 | 090-7127-8143 |
駐車場 | あり 5台 |
営業時間 | 午前10時~午後5時 |
定休日 | 不定休 |
支払い方法 |
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ホームページ | 羅秀夢 |