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中華そば 坂本 〜 伝統の笠岡ラーメンを守る、安くてうまい昭和レトロなラーメン店

中華そば 坂本 〜 伝統の笠岡ラーメンを守る、安くてうまい昭和レトロなラーメン店

食べとこ / 2022.12.01

全国各地にはいろいろなご当地ラーメンがありますよね。
実は、岡山県最西部にある笠岡市にもご当地ラーメンがあるのです。

それが「笠岡ラーメン」。

全国のラーメン好きのあいだで有名な、知る人ぞ知るご当地ラーメンです。

そのなかでも人気があるのが、笠岡市中心部にある「中華そば 坂本」。

なんと、笠岡市内で現存(2022年(令和4年)現在)する最古のラーメン店です。

提供するラーメンは、笠岡ラーメンの基本形ともいえるもの。

また、ノスタルジーを感じさせる建物外観や店内などの雰囲気、「勝手に精算機」という会計システムなど、ラーメン以外も個性的です。

長年にわたり笠岡の地域に愛されてきたラーメン店・中華そば 坂本について紹介します。

記載されている内容は、2022年12月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。

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中華そば 坂本のデータ

坂本:外観
名前中華そば 坂本
住所岡山県笠岡市中央町34-9
電話番号なし
駐車場なし
営業時間午前9時30分〜午後2時30分ごろ
※ スープがなくなり次第終了
定休日木、日、祝日
支払い方法
  • 現金
  • ・支払はセルフ精算式(自分でお金を箱に入れ、お釣りを取る)
予約の可否不可
座席全14席
・カウンター席:4脚(2脚×2ヶ所)
・2人がけテーブル席:1卓
・3人がけテーブル席:1卓
・5人がけテーブル席:1卓
タバコ
トイレ
子育て・子供用食器あり
・混雑時、小さな子供連れでの来店を断る場合がある
バリアフリー・車椅子での入店可能
・トイレは車椅子での利用不可

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中華そば 坂本は笠岡ラーメンの名店で、笠岡市内で現存最古のラーメン店

坂本:外観

中華そば 坂本(以下:坂本)は、笠岡ラーメンを代表する店のひとつです。
場所は笠岡市中心部、笠岡駅近く。

そして坂本は、笠岡市内に現存するラーメン店で、一番古い店です。

歴史ある笠岡ラーメンの名店として有名になり、市内や周辺からだけでなく、坂本の笠岡ラーメンを食べに全国からお客さんがやって来ます。

しかも2010年(平成22年)4月には、「新横浜ラーメン博物館」に期間限定出店をしました。

坂本:メニュー

坂本のメニューは、とてもシンプルです。

なんと「中華そば」の並と大盛のみ

メニューの少ない店でも、ラーメン以外に白米かおにぎりくらいはあったりしますよね。
しかし、坂本では白米・おにぎりも含め、サイドメニューは一切なし。

文字どおり「ラーメン専門店」なのです。

この割り切り具合に、強いこだわりを感じます。

笠岡ラーメンは戦前からあるカシワづくしの笠岡のご当地ラーメン

笠岡ラーメンとはどんなものか、特徴について簡単に紹介します。

笠岡ラーメンの定義は以下の2つ。

  • スープのダシにカシワを使っている
  • 具としてカシワ肉の煮鶏が載っている

つまり、笠岡ラーメンの最大のポイントは「カシワ」なんです。

カシワとは、岡山県周辺の方言。
廃鶏(はいけい)や陳鶏(ひねどり)と呼ばれるもので、卵を産まなくなったニワトリのことです。

ほかにも笠岡ラーメンには、以下のような傾向があります。

  • スープの味は醤油味が多い
  • 煮鶏以外の具は、ネギやメンマくらいのシンプルな場合が多い
  • 店によっては、ネギを斜めに切っている

笠岡ラーメンの発祥は明確でありませんが、戦前にすでに存在していたといわれます。

もともと笠岡周辺は、古くから養鶏(ようけい)が盛んでした。

また製麺業者も多く、麺類になじみがあったことから、自然発生的に笠岡ラーメンの形態が誕生したといわれています。

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笠岡ラーメンの王道を行く坂本の「中華そば」

笠岡ラーメンの代表店とされる坂本。

坂本の「中華そば」は、笠岡ラーメンの王道といえるスタンダードなスタイルです。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

カシワダシの醤油スープカシワの煮鶏メンマ斜め切りのネギというシンプルな具材が載っています。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

▼笠岡ラーメンの象徴でもあるカシワの煮鶏スライス。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

カシワは歯ごたえのある固めの肉質ですが、スライスされているので食べやすいです。

この煮鶏は、カシワのモモ肉を毎朝醤油で煮込み、冷蔵庫で一日寝かしてつくっています。
冷蔵庫で寝かすことで、味がしっかりとカシワに染み込むんです。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

カシワの煮鶏は、かむたびに煮鶏のうまみと甘辛い醤油の風味が染み出てきます。

食べたあと、また一口欲しくなるような、クセになる味わいです。

坂本の中華そばには、たくさんの煮鶏が載っているので、しっかりとカシワの味が楽しめます。

▼ラーメンの重要ポイントであるスープ。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

なんと坂本のスープは、カシワ・醤油・水だけでつくられています。

毎朝カシワでスープのダシを取ります。
またスープの素ダレは、煮鶏を煮込んだあとの醤油なんですよ。
だから素ダレにもカシワのうまみがタップリ出ています!

一口飲むと、カシワのダシの風味とともに、甘辛い醤油の味わいが口の中に広がります。

▼麺は、笠岡市内の製麺業者・丸新(まるしん)製麺のもの。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

坂本の中華そばの麺は細めのストレートで、低加水・低かんすい。

だから麺には、モチッとした弾力があります。

丸新麺業の麺はいい小麦を使っているので、おいしいのです。

▼青ネギがたくさん載っています。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

▼青ネギは、長めの斜め切りです。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

一般的なラーメン店は輪切りの刻みネギなので、長めの斜め切りはネギの存在感があると思いました。

▼メンマも忘れてはいけません。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

坂本のメンマは、毎朝店で味付けをしています。

坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

コリコリとした食感と、適度な味付け、ほんのりと効いた一味の風味がおいしい。

笠岡出身ではない私が初めて笠岡ラーメンを食べたとき、懐かしい味わいでありながら、斬新(ざんしん)なおいしさも感じたのを覚えています。

中華そば 坂本は店のノスタルジーあふれる雰囲気や会計方法も特徴

坂本:外観

坂本は、店内外の雰囲気もノスタルジック。
昔のラーメン店のそのものの雰囲気が残っています。

大きな看板や派手な看板もなく、一見するとラーメン店かどうか、あるいは飲食店かどうかはわかりません。

店内の雰囲気も昭和時代を思わせる懐かしいたたずまいです。

坂本:店内のようす

年季の入ったパイプ椅子も雰囲気にマッチして、味があるのではないでしょうか。

坂本:店内のようす

歴史ある店内で、歴史のあるラーメンを食べるとおいしさもいっそう増してきそうです。

▼そして、もうひとつの坂本の特徴が「勝手に精算機」。

坂本:勝手に精算機

勝手に精算機とは、会計のセルフ方式のことです。

自分で食べた金額のお金をトレーに入れ、お釣りが必要なときは、自分でお釣りの金額のお金を取ります。

名前もシステムもとてもユニークです。

笠岡市内の現存する最古のラーメン店であり、笠岡ラーメンの名店として地元だけでなく全国からお客さんが来る坂本。

そんな坂本の店主・坂本 英喜(さかもと ひでき)さんにインタビューをしました。

インタビューを読む

中華そば 坂本のデータ

坂本:外観
名前中華そば 坂本
住所岡山県笠岡市中央町34-9
電話番号なし
駐車場なし
営業時間午前9時30分〜午後2時30分ごろ
※ スープがなくなり次第終了
定休日木、日、祝日
支払い方法
  • 現金
  • ・支払はセルフ精算式(自分でお金を箱に入れ、お釣りを取る)
予約の可否不可
座席全14席
・カウンター席:4脚(2脚×2ヶ所)
・2人がけテーブル席:1卓
・3人がけテーブル席:1卓
・5人がけテーブル席:1卓
タバコ
トイレ
子育て・子供用食器あり
・混雑時、小さな子供連れでの来店を断る場合がある
バリアフリー・車椅子での入店可能
・トイレは車椅子での利用不可
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アサノ ・ヨウスケ

アサノ ・ヨウスケ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。地域情報サイトも運営。カメラ片手に街を散策。あなたの知らない備後地方を切り取り、備後の奥深さを伝えます!

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坂本:中華そば(笠岡ラーメン)

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