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タートル 〜 溶岩窯で焼かれる140種以上のパン!大正8年創業の地域に根差した老舗パン屋

タートル 〜 溶岩窯で焼かれる140種以上のパン!大正8年創業の地域に根差した老舗パン屋

買っとこ / 2024.12.21

タートルのシェフ・山本 昌弘さんにインタビュー

タートル:山本 昌弘さん

100年以上の長きにわたり地域に愛されているタートルのパン。

タートルを運営する有限会社 タートルの取締役社長でシェフの山本昌弘(やまもと まさひろ)さんに話を聞きました。

インタビューは2022年2月の初回取材時に行った内容を掲載しています。

創業は大正8年、はじめはパンの卸専業だった

卸専業時代、中央の人物は二代目店主 (提供:タートル)
卸専業時代、中央の人物は二代目店主 (提供:タートル)

タートルの開業の経緯や歴史を教えてほしい。

山本(敬称略)

タートルは大正8年(1919年)に、現在地で創業しました。

創業したのは私の曾祖父で、私は四代目です。

当初は「山本昌栄堂(やまもと しょうえいどう)」という名前で、パンの卸の専門でした。

近くの東中学校などの学校をはじめ、企業や病院・施設などにパンを卸していたんです。

その後昭和50年代前半に、私の父である三代目がパンの小売店も始めました

このときに店名を「焼たてのパン タートル」としたんです。

やがて時代の変化でパンの卸業務を終え、小売専門になりました。

小売店開業のときの写真 (提供:タートル)
小売店オープン時の写真 (提供:タートル)

店名の由来は?

山本

当店のすぐ南にあり、かつて当店がパンを卸していた福山市立東中学校に由来しています。

東中学校の校章が、カメの甲羅に似た形をしているんです(参考:福山市立東中学校ホームページ)。

地元に愛される店を目指して、地元に由来した名前にしています。

タートル:外観

山本さんが店を承継した経緯は?

山本

もともと家業を継ぐという考えはもっていませんでした。

大学時代に祖父(二代目)が亡くなったことがキッカケで、地元に根付いた長く続いている店を残していく必要性を感じるようになったんです。

そして横浜のパン屋に就職し、家業を継ぐことを目標にパンづくりの修業をしました。

約10年間横浜のパン屋で働いて、平成30年(2018年)に福山へ帰郷して家業を継ぐことにしたんです。

そのタイミングで店をリニューアルすることになり、同年9月に新装オープンしました。

ちょうど翌年で創業100周年という節目だったんですが、これは偶然ですね(笑)。

こだわりは福山周辺でもめずらしい「溶岩窯」でパンを焼くこと

タートル:溶岩窯

タートルのこだわりを知りたい。

山本

当店のパンはすべて溶岩窯で焼いていることです!

溶岩窯は名前のとおり、窯の内側の全面が溶岩でできています

おそらく福山市内のパン屋では当店しか導入していないのではないでしょうか。

広島県内でも、ごくわずかだと思います。

もともと修業先の横浜のパン屋で導入されており、溶岩窯で焼かれたパンのすばらしさを感じていました。

だから私が帰郷し店をリニューアルするタイミングで、溶岩窯を導入したんです。

タートル:溶岩窯
溶岩窯の内部

溶岩窯には、どんな特徴がある?

山本

内側の溶岩の壁によって遠赤外線が強くなり、パンの外と内の両方同時に熱がとおります

それによって、高温で短時間にパンが焼き上がるのです。

高温・短時間で焼けるので、パンに適度な水分が残ります

だからパンの外側はサクッと、内側はフワッとしながらシットリとした味わいになるのが溶岩窯の特徴です。

導入当初は、同じタートルのパンでもそれまでのタートルのものとつくりかたが違うので、お客様が敬遠しないかどうか不安でした。

しかしどのお客様にも、前よりおいしくなったと言っていただけ、安心しましたね。

種類はたくさんあっても、一つひとつ思いを込めてていねいなパンづくりを

タートル:店内の様子

ほかに特徴やこだわりはある?

山本

パンの種類の多さも、当店の売りのひとつです。

全部で約140種類あります!

何かのついでにパンを買うのではなく、パンを買う目的で当店に来ていただくので、パンを選ぶ楽しさを体験してほしいと思うんです。

パン屋は子供からご年配、男性から女性まで幅広いお客様がやってきますから、好みも千差万別。

どんなお客様が来ても楽しめるよう、たくさんの種類をつくっています。

いつ来ても欲しいパンがあるとうれしいですしね。

気をつけていることは、たくさんの種類があっても、1個1個思いを込めてていねいにパンづくりをすること。

お店から見たら140種類のうちのひとつのパンですが、お客様から見たら自分が選んだ1個のパンですから。

これからも「地元の味」として地域に根差した店を長く続けていきたい

タートル:山本 昌弘さん

今後の展望ややってみたいことを教えてほしい。

山本

三吉町で100年以上の長い歴史がある当店ですから、これからも長く店を続けていくのが目標です。

親子三代で当店に来ていただいているお客様もいます。

「地元の味」として、よりいっそう地域に根差していきたいです。

今子供のお客様が大人になって、フッと「タートルのパンはおいしかったな」と思い出してもらえるような店でありたいですね。

長きにわたり地元に愛される、地域に根差したパン屋・タートル

タートル:看板

白を基調とした美しい外観のパン屋、タートル。

なんと100年以上の歴史があるとは、驚きです。

長きにわたり地元で愛され続けているタートルですが、溶岩窯を導入したり、ベーグル好きのスタッフのベーグルを出したりと、新たな試みも取り入れて進化しています。

そして140種以上あるというたくさんの種類のパンを見ると、ワクワクしてパンを買うのが楽しいです。

ぜひタートルでたくさんのパンを選び、溶岩窯で焼かれたパンを味わってみてください。

焼たてのパン タートルのデータ

タートル:外観
名前焼たてのパン タートル
住所広島県福山市三吉町南1丁目7-37
電話番号084-922-0383
駐車場あり
斜向かいに第2駐車場あり
(第1〜2で全11台)
営業時間午前6時〜午後6時
定休日
第1・3日曜日
支払い方法
  • 現金
  • PayPay・LINE Pay
ホームページ焼たてのパン タートル since1919 (公式Instagram)
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アサノ

フリーランスで活動するプロの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。カメラ片手に街を散策、あなたの知らない備後地方を切り取り、備後の奥深さを伝えます!

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タートル

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