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ウツミベース代表たちにインタビュー
ウツミベース代表の岡本真明(おかもと まさあき)さん、妻の岡本雅美(おかもと まさみ)さん、スタッフの安原真由美(やすはら まゆみ)さんに、ウツミベースを始めた背景などを聞きました。
きっかけは新型コロナウイルス感染症だった
はじめから大人のためのカフェと、子どものためのごはん塾とを並行して考えていたのですか。
真明(敬称略)
はい。前職はサラリーマンだったのですが、新型コロナウイルス感染症の流行で売上が落ちこみ、希望退職を受け付けていたんです。
もともと定年前に会社をやめて自分で何かをやりたい、と漠然と考えていました。
計画よりも少し早いけれど始めるなら今なんじゃないか。
そう思って退職し、具体的なプランを考え始めました。
雅美(敬称略)
同じ頃、私も悩んでいたんです。
放課後児童クラブの支援員をしていましたが、学校が休みになったり、再開しても子どもたちの利用を制限したりの状態でした。
子どもたちにとって楽しい場ってなんだろう?
安心や安全な場所も必要だけど、本当にこの環境でいいんだろうか?
同じ放課後児童クラブで出会った真由美さんとは、子どもたちも私たちも楽しめる場所を作るために何かしたいという話ばかりしていました。
夫の退職を機に、実は私たちもこんなことを考えていると伝え、2人で補助金や助成金の制度のことを調べながらどんな場所にしたいのかを考えていきました。
最初はただの妄想でしかありませんでしたが、少しずつ形が見えてきたんです。
その結果が、子どもおうちごはん塾なのですね。
雅美
ええ。今は共働きが増えて、保護者も忙しいですよね。
家で子どもに手伝いをさせたくても、自分でやったほうが速いから「手を出さないで」となってしまう。
子どもが家事を学ぶのも難しくなっているんです。
だから自分たちでごはんを作って食べ「生きる力」を学ぶ場所、として「塾」と名付けることにしました。
真明
カフェをやりたい、そして子どもが生きる力を学ぶ塾をやりたい、その条件に合う物件をあれこれ見ていたのですが、なかなか難航していました。
けれども、不動産情報でこの物件を見つけ、見に来てみたらそこから話がトントンと進んで。
自然の遊び場というのもテーマにしていたので、海も山もある内海町は自分たちのやりたいことにぴったりの場所だったんです。
2023年の2月から築108年のこの古民家のリノベーションを始めました。
プロの手も借りましたが、自分たちでできることはしたかった。
庭の木を切ったり、天井を抜いて吹き抜けを作ったり、漆喰を塗ったり。
友達にも手伝ってもらって準備を整え、2023年8月18日にウツミベースをオープンしました。
ウツミベースのロゴはカフェと塾で色違いですね。
雅美
ええ。同じ場所でやっているけれど、わかりやすく区別するためにロゴの色を変えました。
デザインしたのは、東京に住んでいる兄とそのパートナーです。
福山にちなんだコウモリをロゴに使いたい、とオーダーしたんですね。
パートナーさんが内海町のことを調べてくれて、田島と横島が並んだようすがサングラスのように見えるからと、こんなステキなロゴを作ってくれました。
この星は、ウツミベースの場所を示しているんですよ。
ウツミベースに集う人たち
2023年8月18日にオープンしてから2か月ほどですが、お客さんはどのような人が多いですか。
真明
最初は友人や知人が来てくれていましたが、最近はInstagramを見たと言って来てくれる人が増えていますね。
その人たちがまたSNSで発信してくれるので、しだいに認知度が上がってきているようです。
自分もバイクや自転車が好きなので、ツーリングの途中に寄ってもらえるように、駐輪場は広く取りました。
そんなことも楽しんでもらえる要素になったのでしょうか、大人たちが「基地」として利用してくれるのを、うれしく思っています。
雅美
近所の人も「ちょっとお茶ができるところができたのはいいわー」とか、「子どもの声が聞こえるね、楽しそうだねえ、やっぱりいいね」と喜んでくださっています。
これ使っていいよと道具を貸してくださったり、柵付きの畑を貸してくださったり。
この間植えたじゃがいもは、イノシシに食べられてしまったんです。
きちんと柵をしないといけないことを学びました。
子どもたちにとって、岡本さんたちはどんな存在ですか。
雅美
子どもたちは私たちを「おかちん」「まちゃさん」「まゆさん」と呼びます。
教える人と教わる人、という関係にはしたくなかったので、子どもたちには「大人の友達」という感覚でいてもらえたらいいですね。
自分たちが楽しめることを
秘密基地のリーダーという感じですね!
真明
自分たちが一番楽しんでいるんですよ。
実を言うと「ウツミベース」の名前は、所ジョージさんの「世田谷ベース」をリスペクトしています。
ベースって、「基地」の意味なんですね。
ここは自分たちの基地だし、子どもたちの基地だし、大人たちの基地でもある。
みんなの基地でありたいと思っています。
カフェのメニューにも「楽しむ」というスタンスが現れているように感じます。
真由美(敬称略)
そうですね。そのときに採れたもの、地元の食材を生かしたものを食べてもらいたいと思いながら、メニューを考えています。
以前、お国柄、豚肉を食べられないお客さまがいらしたことがあるんです。
ウツミベースには豚肉のカリーしかないので、デザートだけを食べて帰られたお客さまを見送りながら、豚肉以外のカリーもあったほうがいいなと思いました。
それで、チキンのカリーを用意したこともあります。
今後は内海町の魚介類も使ってみたいですね。
新鮮な魚や海苔など、おいしいものがたくさんあるので!
雅美
とはいえ、看板メニューはやはり、うつみ潮風豚を使ったカリーです。
地元のお肉だというのもありますが、何より本当にこだわりを持って育てているから、味が違うんですよ。
横島ファームの社長さんに「私たちこういうことをやりたいので、お肉を分けてもらえませんか」とお願いしたら、自分たちも内海町を盛り上げたい、ぜひ使ってくださいと快諾してくださいました。
うつみ潮風豚のファンも多そうですね。スイーツも楽しくいただきました。あのプリンは本当にかわいくて心臓を打ち抜かれた気分でした。
真由美
ありがとうございます。
スイーツも自分たちが食べたいもの、食べて楽しいと思うもの、を基準に考えているのでそう言ってもらえるとうれしいです。
ウツミベースの歴史は始まったばかりですが、これからさらにやってみたいことはありますか。
真明
そうですね。2023年9月末にサボテンの寄植え教室をやったのですが、とても好評でした。
12月には、委託販売している作家のひとりであるMoonbowさんのキャンドルワークショップを予定しています。
オープン前後はやることがいろいろあってなかなか手が回りませんでしたが、少し落ち着いてきたので、今後はこの場所をもっと有効に使いたいと考えているところです。
レンタルスペースとして貸し出したり、ワークショップの企画をしたりしていきたいですね。
ウツミベースはみんなの基地
みんなのための新しい基地として誕生したウツミベース。
内海の豊かな自然の中でごはんを作って食べる楽しさを感じ、生きる力を身につけていく子どもたちが、これからどのように成長するのかを考えると心が躍ります。
大人のかたは、古民家の温かさと魅力いっぱいのカフェメニューで、週末のゆったりとしたひとときを楽しんではいかがでしょうか。
「ウツミベースはみんなの基地」
その言葉を反芻しながらの帰り道は、身体も心も軽くなっているように感じました。
UTSUMI BASE(ウツミベース)のデータ
名前 | UTSUMI BASE(ウツミベース) |
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住所 | 福山市内海町ロ1308番地 |
電話番号 | 090-1239-6050 |
駐車場 | あり 5台 |
営業時間 | 【Curry&Cafe UTSUMI BASE】 毎週金・土・日 午前11時~午後4時 (Curryのラストオーダーは午後2時半。なくなり次第終了。テイクアウト可) 【子どもおうちごはん塾 UTSUMI BASE】 毎週月・水 小学生の放課後~午後6時半 長期休み・代休日 専用カレンダーあり 午前9時~午後4時 |
定休日 | 火、木 |
支払い方法 |
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予約の可否 | |
座席 | 20席 |
タバコ | 完全禁煙(屋外に喫煙スペースあり) |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | |
バリアフリー | |
ホームページ | Curry&Cafe UTSUMI BASE |