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八十吉ラーメンの代表・三吉 立人さんへのインタビュー
豊富なラーメンや定食、サイドメニュー、さらに魅力的な一品料理もたくさんでチョイ飲みも楽しい八十吉ラーメン。
運営する株式会社 ミヨシの代表・三次立人(みよし たつと)さんに、開業の経緯、店を運営するうえでのこだわりなどの話を聞きました。
店の起源は1975年創業の焼鳥店
開業の経緯を知りたい。
三吉(敬称略)
店の歴史は、ラーメン店としてはだいたい30年弱です。
しかし前身となる店も含めると、1975年(昭和50年)にまで歴史をさかのぼります。
八十吉ラーメンの起源は、1975年に私の父が福山駅前の伏見町で開いた「Qちゃん」という焼鳥店です。
その後、Qちゃんは昭和町に移転。
さらに居酒屋やピザ屋など、さまざまな飲食店を運営するようになりました。
そして私は大学卒業後、父の会社で働くことになったんです。
ちょうどそのころ、父はラーメン店の開業を考えていました。
焼鳥屋や居酒屋と異なり、在庫をあまり抱えなくてすむラーメン店に魅力を感じていたようです。
またオープンする店は豚骨ラーメンの店を考えていたのですが、これは福山で人気の豚骨ラーメン店の影響があったと思います。
そして「ラーメンの味は自分がつくり上げる。おまえは豚骨ラーメンの本場の九州へ行って、オペレーションや店の運営方法などを学んでこい」といわれたんです。
私は一人暮らしをしたいという気持ちがあったので、喜んで九州に行くことにしました。
どうせ行くなら家族や親戚もいない地域がいいと思い、姉の住んでいる久留米のある福岡県は避け、熊本県に行くことにしたのです。
熊本県のラーメン店で働き始め、しばらく経ったころ、父からラーメン店のオープンの目途がたったので帰ってこいと福山に引き戻されました。
こうして1990年代半ばに、「九州ラーメン Qちゃん」というラーメン店をオープンしたんです。
場所は福山市東部の引野町、JR東福山駅の北のほうでした。
数度の移転を経て、1998年より現在地に
現在の場所へ移ったのは?
三吉
引野町から現在の場所になるまでは、いくつもの段階がありました。
まず開店から少し経ったころ、郊外から中心部の旧 繊維ビル(現在、アイネス福山があるところ)に移転します。
おかげさまで繊維ビルの店はお客様は多かったのですが、席数が少なかったのがデメリットでした。
そこで1990年代後半に、再び郊外に移転することにしたんです。
二度目の移転先は、千田町の国道182号線沿い。
このときに店名を、現在の「八十吉ラーメン」に変更しました。
千田町の店舗は内部が広く、駐車場もたくさんありましたので、土日など休みの日は1日500人くらいのお客様が来られていましたね。
とても忙しかったのを覚えています。
このころ福山駅のサントーク(さんすて福山の前身)で、系列の居酒屋「居酒屋 Qちゃん」を運営していました。
そんなときに、サントークを改装するという話が来たんです。
これを機に父は居酒屋 Qちゃんを閉め、代わりに千田町の八十吉ラーメンをサントークに移すことにしました。
こうして1998年に八十吉ラーメンが現在地に移り、いまに至ります。
駅近なので、一見(いちげん)さんとかも多い?
三吉
実は意外と常連さんが多いんですよ。
コロナ禍でもやっていけているのは、ひとえに常連さんのおかげです。
もちろん駅前という立地ですから、一見さんもけっこう多いですが。
店名の由来は?
三吉
私も父から詳しい話を聞いていません。
県外にあるお店の名前からいただいたというような話を聞いたことがありますが……。
なお「Qちゃん」という名前は、父がオープン前に修業した店の屋号を受け継いだものです。
開業時から今に至るまで試行錯誤をしている
ラーメンづくりは、どのように習得した?
三吉
すべて独学ですね。
さきほどの話のとおり、私が熊本県で学んだのはオペレーション面。
味は父が担当していたのですが、ラーメン開業目前になっても、なかなか納得のできるスープができない状況でした。
久留米にいる姉の紹介で久留米のラーメン店を見学したりして、なんとか形になったんです。
とはいっても、店がオープンしたあとも味に納得がいっているわけではなく、試行錯誤が続きました。
父も私もとにかくスタートさせて、運営しながら検証を繰り返して修正していくスタイルなので。
ただ、突き詰めていくと新たな課題が生まれるものです。
ですから、いまも試行錯誤は続いていますね。
スープの材料にもこだわりがあるそうだが。
三吉
当店のスープは、無化調で自然素材を中心に使っています。
毎朝6〜7時台より時間をかけて煮込み、スープをつくっているんです。
使っている骨は、約60キログラム。
正直、いつも同じような味を出すのは大変な作業です。
でもせっかくお金を出して食べていただくのですから、少しでも体によいラーメンにしたいですね。
いい店とは、いいお客様が集う店
お店や料理のこだわりを教えてほしい。
三吉
よく「ヒト・モノ・カネ」といわれますが、私は店を運営するうえで「ヒト」を一番大事にしています。
これがこだわりですね。
飲食店ですから、料理が一番大事という考えもわかります。
私も、料理を大事にしていないわけではありません。
しかしいくら料理がおいしくても、店のスタッフの態度だとか、人間関係だとかが悪くてはお客様をおもてなしできないですよね。
ですから私は、人をもっとも重視しています。
私の中で昔から決めていることが三つありまして、ひとつは「ヒト・モノ・カネ」の順番を間違えないこと。
まずヒトがあってモノ(料理)がつくれ、ヒトとモノがあってこそカネが生まれるという考え方を忘れないようにしています。
二つめは、継続をすること。
ラーメンづくりも最初はうまくいきましたが、試行錯誤を続けたので今があると思っています。
またラーメンづくりが最初うまくいかないときに助かったのが、居酒屋メニューなどの一品料理が充実していたことです。
これも、焼鳥店や居酒屋店を続けていたからできたこと。
結果として、豊富な一品料理は当店の強みのひとつになりました。
三つめは、お客様が訪れやすい雰囲気づくりをすることです。
あるかたから「いいお店は、いいお客さんが集う店」という話を聞いて、私も共感しました。
ですからお客様が訪れやすい雰囲気をつくることで、いいお客様が集う店を目指しています。
私はスタッフが活発で元気があり、お客様がにぎやかな店のほうが訪れやすいと思いますし、ラーメンなどの食事もおいしいと思います。
ですから、私やスタッフは元気で活発に仕事をするようにしているんです。
これからも元気で明るい活発な店づくりにこだわり、続けていきたいと思っています。
福山駅”超駅近”の立地と活気のある雰囲気が魅力の八十吉ラーメン
福山駅のさんすて二番街にあって、駅を利用したり駅前に来たりしたときにアクセスしやすい八十吉ラーメン。
さらに店主がこだわる、明るく活気のある雰囲気づくりで、入りやすいのも八十吉ラーメンの魅力です。
もちろん自然素材にこだわった体にやさしいラーメンもおいしいですし、豊富な一品料理をつまみにチョイ飲みするのもおすすめ。
ぜひ、八十吉ラーメンを訪れてみてください。
八十吉ラーメンのデータ
名前 | 八十吉ラーメン |
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住所 | 広島県福山市三之丸町30-1 さんすて二番街 |
電話番号 | 084-932-0009 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 午前11時30分〜翌午前0時15分(入店は午後11時45分まで) ※午後9時以降は喫煙可能(20歳未満入店不可) |
定休日 | 不定休 12月31日 1月1日 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 不可 |
座席 | 全44席 ・カウンター :8脚 ・6人がけ座敷:1卓 ・6人がけテーブル:2卓 ・8人がけテーブル:1卓 ・10人がけ座敷:1卓 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | ベビーカーでの入店可能 幼児用食器あり |
バリアフリー | |
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