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めんや 長いちの店主・小田 育男さんにインタビュー
九州の本場の豚骨ラーメンが味わえる、めんや 長いち。
店主の小田育男(おだ いくお)さんに、開業の経緯や店のこだわり、今後の展望などの話を聞きました。
インタビューは2021年8月の初回取材時に行った内容を掲載しています。
ラーメンが嫌いだったが九州の豚骨ラーメンに魅了された
開業の経緯を知りたい。
小田(敬称略)
実は私、昔はラーメンを食べていなかったんです。
正確には、醤油ラーメンが好きじゃないんですよ。
私は福山出身ですが、昔の福山あたりは醤油ラーメンくらいしかなくて。
だから、自然とラーメンは食べなかったんです。
その後、大学時代を下関で過ごしたんですが、下関は九州の影響が強く、豚骨ラーメンの店が多いんです。
ですので、大学生のときに初めて豚骨ラーメンを食べました。
すると、すごくおいしくて。
以来、豚骨ラーメン、しかも九州の豚骨ラーメンが大好きになりました。
大学時代には九州各地をはじめ、いろいろ豚骨ラーメンを食べに行きましたね。
九州一周ラーメン旅もやりましたよ(笑)。
それでラーメン店を?
小田
いいえ。卒業後は、機械系の会社に就職しました。
その後、会社を退職して旅をしたり、いろいろなことをしたりするうちに、昔なにかしらのお店をしたかったことを思い出しました。
それでアジア風のカレーの店を考えたんですが、難しそうだったのでやめ、飲食の勉強するために外食系の店に就職することにしたんです。
就職したのは、いろいろな系統の店をフランチャイズ展開している会社でした。
独立して、最初はあえて「塩ラーメン」の店に
そこでは、どんなことをした?
私がその会社に就職したとき、ラーメン店を新しく始めたんです。
ただ豚骨ラーメンもメニューもあったんですが、私が好きな九州系の豚骨ラーメンはできませんでした。
というのも、フランチャイズなどは多くの人に好まれる味でないとダメなんです。
本場の九州系の豚骨ラーメンは、九州以外ではなかなか受け入れられないんですよね。
だから、自分で九州系の豚骨ラーメンの店を出そうと決めました。
個人店なら、福山でも勝負できると思ったんです。
開業したのは、いつ?
小田
2007年(平成19年)です。
最初の半年はあえて豚骨ラーメンをせず、塩ラーメンの店として営業しました。
理由は、知らず知らずのうちに、前に働いていた店のラーメンの味をつくってしまうから。
前の店のクセをあえて消すために、豚骨ラーメンをつくりませんでした。
同時に、いろいろ豚骨ラーメンの研究をしましたね。
「九州の地場の味」にこだわる
お店のこだわりは?
小田
いろいろ九州の豚骨ラーメンを食べてきたので、九州のさまざまな地域のラーメンのいいところを自分なりに取り入れています。
今はとんこつ・どとんこつ・ストロングの3種類がありますが、前はとんこつ・どとんこつの2種でした。
その後、研究を重ねてストロングを追加したんです。
福山だけでなく、九州以外の各地の豚骨ラーメンの店は、どうしても九州の地場の味をそのまま出すのは難しいと思います。
多くの人に受け入れてもらえるように、アレンジをほどこしている店が多いです。
当店は、九州の地場の味をそのまま味わえるのがポイントですね。
実際に九州出身のお客様から、おいしいと言ってもらえました。
ほかに気をつけていることは?
小田
あとスープの濃さもポイントですね。
当店の豚骨スープは濃度が高めなので「スープの味わい」で楽しむラーメンなんです。
だから替え玉しても、スープが薄く感じにくいのが特徴。
替え玉用の醤油ダレを入れなくてもおいしいですよ。
時季によって異なる豚骨の特徴に合わせて、炊き加減を調整
大変なことは?
小田
豚骨を炊くときの火加減の調整は、大変ですね。
実は豚骨は、時季によって特徴が違うんですよ。
夏の暑いときは豚がやせているので、ほかの季節より豚骨を長めに炊かないと、いいダシが出ません。
逆に寒いときの豚は汗をかかないので、豚骨からダシが出やすい代わりに、臭みも出やすいんです。
季節ごとの豚の成長に合わせて、炊く時間・火加減を調整していきます。
水と豚骨だけで炊いていて、少しのことでも味に影響が出るので、とても神経を使っていますね。
これからも九州の本場の豚骨を福山で
今後の展望を教えてほしい。
小田
福山で食べたくても食べられない味だった九州の本格派豚骨ラーメンを、福山で食べられるようにしたい。
そんな思いで店を始めましたが、当初は、福山で九州の味の豚骨ラーメンが受け入れてもらえるか不安がありました。
しかし、しだいに福山の多くのお客さんがやってくるようになりました。
今後は福山だけでなく、岡山や広島、さらには九州のかたまで当店に食べに来て、おいしいと言ってもらえるようにしていきたいですね。
これからも質を落とさず、九州の本場の味を楽しめるようにしていきます。
あとは、新型コロナウイルス感染症の沈静化ですね。
コロナ禍が落ち着けば、以前にやっていた味噌ラーメンだとかえびそばなどのラーメンも復活させたいなと考えているところです。
長いちで味わう本場・九州の豚骨ラーメン
私は長いちに行ったとき、いつもストロングを頼んでしまいます。
売り切れのときは、どとんこつです。
ストロングもどとんこつも、単なる濃厚な豚骨というわけでなく、クセになる味わい。
豚骨ラーメンが好きなかたは、ぜひ長いちの3段階の豚骨ラーメンを味わってほしいです。
きっとクセになるはずでしょう。
めんや 長いちのデータ
名前 | めんや 長いち |
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住所 | 広島県福山市宝町7-14 |
電話番号 | 084-926-0001 |
駐車場 | なし |
営業時間 | 日・月・水・木・土曜日:午前11時〜午後1時30分、午後7時〜午後9時 火・金曜日:午前11時〜午後1時、午後7時〜午後9時 ※新型コロナウイルス感染拡大防止のため時短営業実施(午後9時で営業終了) |
定休日 | 不定休 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 不可 |
座席 | 全11席 ・カウンター席:7脚 ・4人がけ座敷:2卓 ※新型コロナウィルス感染症の影響で、上記より減席 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ |
子育て | ベビーカーの入店可能 子供用椅子あり(座敷用のみ) 子供用食器あり |
バリアフリー | 車椅子の入店可能 トイレは車椅子非対応 |
ホームページ | 長いち 公式インスタグラム |
めんや 長いちは2023年(令和5年)4月現在、新型コロナウィルス感染症の流行状況に応じて営業時間短縮・メニュー縮小などをして営業しています。
長いちは、2023年(令和5年)5月7日を目途に現店舗での営業を終了し、準備期間を経たのち、岡山市郊外への移転を予定しています。
準備中のため、移転時期・場所等の詳細は未定です。
予定は変更になる場合もあります。
今後の情報については、長いち 公式インスタグラムを参照してください。