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【閉店】大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店 〜 自然素材にこだわった、アッサリとしながらも奥深い味わいの塩ラーメンの店

【閉店】大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店 〜 自然素材にこだわった、アッサリとしながらも奥深い味わいの塩ラーメンの店

食べとこ / 2022.03.25

しおゑもん 福山駅家店の店主・藤田 裕さんへインタビュー

店主・藤田裕さん
店主・藤田裕さん

福山で少ない、塩ラーメンを看板メニューとする大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店

店主・藤田裕(ふじた ゆたか)さんに開業の経緯や店の特徴、今後の展望などの話を聞きました。

家業を離れて、ラーメンの道へ

しおゑもん:店主・藤田裕さん

開業の経緯を教えてほしい。

藤田(敬称略)

社会人になって、大阪で少し飲食業を経験しました。

その後地元の福山へ帰郷し、兄弟とともに家業であるピアノなど小型重量物運搬業の仕事をしていたんです。

ある日、いっしょに仕事をしている兄に「お前、ラーメン店をやってみたらどうだ」と話をしてきました。

というのも、兄は大のラーメン好き。
自分でラーメン店をするのは難しいので、誰か身内にラーメン店をして欲しいという思いがあったのです。

その話を聞いて、ラーメン店に興味がわいてきました。

しかしラーメン店で修業をしようと思っても、当時の私の環境面を考えるとラーメンの修業を一からおこなえる状況ではありませんでした。

そこで思い至ったのが、フランチャイズ経営です。
フランチャイズのラーメン店のなかには、店舗運営だけでなくラーメンづくりのノウハウも学べる店もあるからでした。

いろいろ調査した結果、横浜家系ラーメンのフランチャイズをしようと決意したんです。

さまざまなラーメンを食べましたが、横浜家系ラーメンはとてもおいしいと感じたのが理由。

それに当時は、まだ福山近辺で横浜家系ラーメンは食べられませんでしたので。

これはおいしいうえに、注目もされるだろうと思ったんです。

こうして家業の会社を退職し、2018年(平成30年)9月に現在地で「横浜家系ラーメン ふみ家」をオープンさせました。

横浜家系から塩ラーメンへ、大きくシフトチェンジ

しおゑもん:看板

その後、横浜家系ラーメンから塩ラーメンへと変わるが、理由は?

藤田

横浜家系ラーメンは順調でした。
ですが、横浜家系ラーメンはどうしても味が濃く、しつこいと感じるかたもおられます。

いっぽうで、やみつきになるお客様がいることも事実です。

つまり、客層がガッツリ系の男性に片寄ってしまうという悩みを抱えることになりました。

当店のある福山市北部・駅家町周辺は新旧の住宅地が多く、ご年配のかたや女性のかたも多いです。

またファミリー層も多いのですが、家族で外食するとなると、なるべく広い好みに対応できる店に流れてしまいますよね。

そんな悩みを感じ始めた矢先に、新型コロナウイルス感染症が流行。

お客様は大きく減少しましたが、逆に新たなことを始めるチャンスと捉え、業態の変更を決心しました

塩ラーメン専門になり、より幅広い客層が来店するように

しおゑもん:看板

「大阪塩系」を選んだのは、なぜ?

藤田

大阪塩系のフランチャイズにしたのは、塩元帥の塩ラーメンを食べておいしいと感じたのが理由です。

倉敷にある塩元帥を初めて食べたとき、おいしいなぁと思って何度も通っていました。

塩元帥の塩ラーメンはアッサリしているだけでなく、奥深い味わいもあって、とても鮮烈な印象でした。

しかも塩ラーメンはアッサリしているので、客層が片寄らずに幅広いかたが来店するのではないかと考えるようになったんです。

福山には塩ラーメンを売りにした店も少ないですし、チャンスがあるなと。

そして、塩元帥のフランチャイズで大阪塩系というのがあるのを知ったんです。

このとき、ぜひ挑戦してみようと決意しました。

店名は自由に決められるのですが、塩元帥の創業者のかたが考え、実際に何店舗か店名として採用されている「しおゑもん」を店名にしました。

塩元帥の味にほれ込んで、フランチャイズを決めたので。

2021年(令和3年)10月いっぱいでふみ家を閉め、「大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店」としてリニューアルオープンしたのが、2022年(令和4年)1月19日です。

塩ラーメン専門店に方向性を変えて、実際の営業はどう?

藤田

明らかに客層が広がりましたね。
正直、これほど変わるとは思いませんでした。

今まで少なかったご年配のかたや女性のお客様が、とても増えました

ラーメンを完食されるかたも、横浜家系ラーメンのときよりもずっと多いですね。

ご年配の夫婦やご家族連れで来られて、とてもおいしかったという声も多くいただいており、とてもうれしく感じています。

大切なのは味を均一にすること。そのために管理を細かく徹底

しおゑもん:店主・藤田裕さん

しおゑもんで、こだわっていることは。

藤田

当店は大阪塩系のフランチャイズ店なので、素(もと)ダレはセントラル・キッチンでつくられています。

大変なのが、店での素ダレの管理です。

管理の方法は非常に細かく決められていて、徹底しています

たとえばスープをつくる際、素ダレのかき混ぜ方からかき混ぜる回数まで決まっているんですよ。
それをしたうえで、素ダレをすくって、丼に注ぐのです。

もちろん、注ぐ量も決まっています。

素ダレを補充するときも、管理方法が徹底されているんです。

容器に残っている素ダレを、いったん補充する新しい素ダレの中に入れて混ぜ、そのうえで容器に補充していきます。

そのように細かく徹底した管理が、当店ならではのこだわりですね。

大阪塩系のラーメンのおいしさを提供するためには、いかに味を均一にするかが非常に重要
ですから、管理を徹底することがポイントなんです。

計量にブレがないように、定期的に計量のセルフチェックも実施しています。

しおゑもん:焼き飯

焼き飯をつくる機械がめずらしい。

藤田

よく言われますね(笑)。
お子様などは興味を引かれて、ずっと見ていたりしますね。

少ない人数で店を回転させていかないといけませんが、焼き飯をつくるのはラーメンとは別の手間がかかります。

焼き飯のために人件費をあまりかけられませんので、思い切って焼き飯マシーンを導入してみました。

マシーンならではのコツがあるのですが、練習して、おいしい焼き飯がつくれるようになりましたよ。

コロナ収束後に向けて夜の営業を充実させる

しおゑもん:店主・藤田裕さん

今後の展望ややってみたいことがあれば、教えてほしい。

藤田

新型コロナウイルス感染症の流行中にリニューアルしたこともあり、昼は多くのお客様が来られるのですが、夜が少なめです。

ですからコロナ収束後に向けて、夜の営業でお客様がより多く来店していただけるようにしていきたいと思います。

あとは、現在の店舗を順調に運営していくことです。

ゆくゆくは、福山駅前あたりに店舗を構えてみたいという思いもありますね。

福山で少ない塩ラーメンを売りにするラーメン店・しおゑもん 福山駅家店

しおゑもん:天然塩ラーメン

こだわりの塩ラーメンと醬油ラーメンが楽しめる、しおゑもん。

塩元帥ファンは、福山市内であの味が食べられてうれしいかもしれません。

また福山では塩ラーメンを看板にしたラーメンが少ないので、塩ラーメン派やアッサリ系ラーメン好きにとっては、非常にうれしいのではないでしょうか。

しかも、福山市内では数少ない”朝ラーメン”が楽しめるのも魅力的です。

ぜひ、しおゑもんのアッサリとしながらも奥深い塩ラーメンを楽しんでみてください。

大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店のデータ

しおゑもん:外観
名前大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店
住所広島県福山市駅家町倉光303-1
電話番号
駐車場あり
営業時間午前7時〜午後3時(ラストオーダー 午後2時30分)
定休日不定休
12月31日〜1月3日
支払い方法
  • 現金
予約の可否不可
座席全18席
・カウンター:10脚
・4人がけテーブル席:2卓
タバコ
トイレ
子育てベビーカーの入店可能
子供用椅子あり
子供用食器あり
バリアフリー車椅子入店可能
トイレは車椅子非対応
ホームページ大阪塩系ラーメン しおゑもん 福山駅家店 公式Instagram
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アサノ

フリーランスで活動するプロの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。カメラ片手に街を散策、あなたの知らない備後地方を切り取り、備後の奥深さを伝えます!

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しおゑもん:天然塩ラーメン

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