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鞆の浦 a cafe(ア・カフェ) 〜 鞆の浦のシンボル・常夜灯前にある古い建物をリノベーションしたカフェ。瀬戸内の食材を使った料理が楽しめる

鞆の浦 a cafe(ア・カフェ) 〜 鞆の浦のシンボル・常夜灯前にある古い建物をリノベーションしたカフェ。瀬戸内の食材を使った料理が楽しめる

食べとこ / 2020.12.25

a cafeの店主・坂谷 督史さんへのインタビュー

a cafe:店主 坂谷さん

鞆の浦を代表する景色・常夜灯の前で営業し、鞆の浦や瀬戸内らしいメニューが食べられる鞆の浦 a cafe(ア・カフェ)。

店主・坂谷 督史 (さかたに ただし)さんにインタビューをし、開業の経緯や料理や店のこだわり、今後の展望などの話を聞きました。

幼いころよりなじみのある鞆の浦で念願の飲食店を開業

a cafe:店主 坂谷さん
開業の経緯を知りたい。

坂谷 (敬称略)
もともと大阪のカフェで働いていました。
その後、故郷である福山に帰り、飲食業とは違う仕事に就いたんです。

でも、ずっと飲食店をやりたいという思いがありました。

大阪のような街中の店も魅力はあるんですが、私はのどかで風光明媚な場所で店をやることに惹かれたんです。

それで、地元・福山で店をやるなら鞆の浦しかないと。

そんなときに、ちょうど鞆の浦の常夜灯前にある物件を紹介され、出店に至りました。
開店したのは、2006年(平成18年)5月1日です。

なぜ、福山で鞆の浦という場所を選んだ?

坂谷
私は鞆出身ではないですが、福山市内の出身。 小さなころから、家族や友人と仙酔島など鞆の浦にたびたび行くことがありました。

だから私にとってのどかな場所で、一番の思い出の場所が鞆の浦なんです。

それに私は地中海の雰囲気が好きで。
瀬戸内海って、どこか地中海に似た雰囲気がありませんか。

地中海沿岸にあるカフェみたいに、鞆の浦にカフェがあったらいいんじゃないかなと思いました。

カフェという業態にしたのは、そんな理由があります。

鞆の浦の常夜灯前という場所にある意味をしっかりと受け止めて

a cafe:店頭の風景
店名の由来は?

坂谷
「鞆の浦にある、ひとつのカフェ」という意味です。

鞆の浦という地域の中の”ひとつのカフェ”である当店をきっかけに、鞆の浦での観光など、お客様それぞれのストーリーが始まればうれしいという思いを込めています。

だから「ザ・カフェ」ではなく「ア・カフェ」にしました。

店舗は古い建物を使っているが、築何年くらい?

坂谷
約160年前に建てられたと聞いています。
だいだい江戸時代の終わりごろですね。

もしかしたら、そのころ鞆の浦に滞在した坂本龍馬も、当店の建物を見たり前を通ったりしたかもしれませんね。

もともとは住居で、当店が入る前は長らく空き家でした。

店を始めるにあたって、鞆の浦という場所に合うよう、昔の雰囲気をそのまま生かしています。

a cafe:店内の天井・壁
壁・天井・梁などはそのままだ。

ですので、修繕は必要でしたが修繕しすぎないようにしました。
ただの古民家カフェではすませたくなかったんです。

お客様に昔ながらの建物の部分を見ていただいて、歴史を感じてほしいと思います。

常夜灯前という場所についての思いは。

坂谷
開店当時は、まだまだ鞆の浦の知名度は低かったんです。

常夜灯という鞆の浦を代表するスポットの前に当店があるという意味をしっかり受け止め、当店をきっかけに鞆の浦の良さを知ってほしいという思いがありました

鞆の浦のものを中心に、瀬戸内の食材を積極的に使っているのはそのためです。

こだわりよりも柔軟さを大切にし、日々いろいろ試してみる

a cafe:店主 坂谷さん
料理や店の運営面でのこだわりはある?

坂谷
こだわり……っていうのは、ないですね(笑)。

というのも、こだわっていたらそこで止まってしまう気がしまして。

人間、生きている以上つねに変化していて、料理や店も変わっていかないとダメだと思うんです。
私は「3秒前は過去」のような気持ちでいますね。

柔軟に構えて、日々調整したり試してみたりしています。

方向性の大枠は変わらなくても、細かな点のマイナーチェンジは何度もやっていますよ。

では、その「方向性の大枠」は?

坂谷
瀬戸内の食材、とくに鞆の浦の食材を使うことです。

鯛とか、走島産のちりめんじゃことかですね。

鯛なら「鯛の味噌漬けと大葉のサンドウィッチ」がありまして、大人気ですよ。

ちりめんは、「瀬戸内ちりめんじゃことあみえびのペペロンチーノ」などがあります。

「鞆の浦パスタ」では、時季ごとに鞆の浦にあるさまざまな魚介を使ったりしていますよ。

たとえば練り物、ネブト、コチ、メゴチ、アサリなどですね。

鞆の浦以外の瀬戸内の食材としては、鯛、大三島産のレモン、福山市瀬戸地区産のブドウを使ったものがあります。

テイクアウトができる商品もあるが、これは昔からやっている?

坂谷
開店時からテイクアウトをしています。

それは店の前にある雁木に座って、海を見てくつろぎながらが味わってほしいから。

ちょうど、京都市の鴨川の河原と同じようなイメージですね。

そうすることで鞆の浦の景色、港の雰囲気の良さを肌で感じてもらえるかなぁと思ってテイクアウトを始めたんです。

雁木って鞆の浦のを代表する景観だと思います。
ここまで雁木が広がっているのは、全国でもあまり残っていないんじゃないかな。

鞆の浦の海や港を使っておもしろいことを

a cafe:店主 坂谷さん
今後の展望とかやってみたいことがあれば教えてほしい。

坂谷
鞆の浦には、すばらしい海・港があります。

もともと鞆は海があって、港ができて発展してきました。

だから、この鞆の浦の海・港を使って何かおもしろいことができればいいなと思います。

できればアクティブでおもしろいことがいいですね!

常夜灯や雁木とともにa cafeで鞆の浦を感じよう

a cafe:外観

常夜灯に雁木、港の風景、古い建造物。

まさに鞆の浦を代表する場所にあるa cafeは、見た目だけでなく料理でも鞆の浦や瀬戸内を感じられます。

鞆の浦の素敵な海や港を眺めながら、a cafeの瀬戸内の食材を使ったおいしい料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

鞆の浦 a cafe (ア・カフェ)のデータ

a cafe:外観
名前鞆の浦 a cafe (ア・カフェ)
住所広島県福山市鞆町鞆844-3
電話番号084-982-0131
駐車場なし
営業時間午前10時〜午後6時
定休日
水曜日が祝日の場合は営業し、翌日に休業
支払い方法
  • 現金
  • PayPay
予約の可否
平日のみ予約可能、休日は予約不可
座席全19席

・6人がけテーブル席:1卓
・3人がけテーブル席:3卓
・2人がけテーブル席:1卓
・テラス2人がけテーブル席:1卓
タバコ
トイレ
子育て・ベビーカー入店可能
・子供用食器あり
・子供用椅子あり
バリアフリー・車椅子での入店可能
・3軒隣の鞆一商店のトイレは車椅子対応
ホームページ鞆の浦 a cafe|広島県にある瀬戸内の食材を使ったカフェ
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アサノ ・ヨウスケ

アサノ ・ヨウスケ

フリーランスの取材・インタビューライター、フォトライター。地域の文化・地理・歴史・食べ物などに精通。企業の社員インタビューや事例紹介、採用コンテンツも。地域情報サイトも運営。カメラ片手に街を散策。あなたの知らない備後地方を切り取り、備後の奥深さを伝えます!

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a cafe:外観

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