笠岡市のご当地ラーメンとして、ラーメン通から一目置かれている笠岡ラーメン。
鶏ガラダシのスープに、カシワ(廃鶏肉)の煮鶏がトッピングされた、養鶏が盛んな笠岡ならではのラーメンです。
そんな笠岡ラーメンの基本を守りながら、個性的なアレンジをしたユーモラスな店があります。
それが笠岡市南部にある「こうのしま お多津(おたつ)」。
かつて老舗の和食店で腕をふるっていた店長がつくるラーメンが人気の店です。
実は、店長は和食の板前時代からラーメンづくりをしていたそう。
こうのしま お多津のラーメンのこだわりや特徴、魅力などを深掘りしていきます。
2022年12月25日をもって閉店しました。
2023年1月から「中華そば&居酒屋 むさし」が営業しています。
記載されている内容は、2021年7月記事掲載時の情報です。現在の情報とは異なる場合がございますので、ご了承ください。
目次
こうのしま お多津のデータ
名前 | こうのしま お多津 |
---|---|
住所 | 岡山県笠岡市神島4090 |
電話番号 | 0865-67-7200 |
駐車場 | あり |
営業時間 | 平日:午前11時〜午後2時 土日祝日:午前11時〜午後8時 |
定休日 | 木 祝日の場合は営業 |
支払い方法 |
|
予約の可否 | 不可 ただし、午後5時以降で宴会利用の場合は予約可能 |
座席 | 全24席 ・カウンター:2脚 ・4人がけテーブル席:3卓 ・2人がけテーブル席:1卓 ・8人がけ座敷:1卓 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ 和式トイレ |
子育て | ベビーカーの入店可能 子供用椅子あり(座敷のみ) 子供用食器あり |
バリアフリー | スロープ 車椅子での入店可能 トイレは車椅子非対応 |
ホームページ | こうのしま お多津 公式Twitter |
自動車での行き方
こうのしま お多津へ行くには、神島の北端・神島大橋の南詰三叉路を南に進みましょう。
笠岡市街(神島大橋北詰側)から来る場合、県道195号線(神島外港線)を通ります。
神島大橋南詰三叉路をそのまま直進し県道195号を進んでください。
笠岡湾干拓地方面(西方面・福山方面)から来る場合は、神島大橋南詰三叉路を左折しましょう。
県道195号線は下り坂になっており、途中進行方向右手に神内(こううち)小学校が見えます。
その反対側、進行方向左手に見える薄水色の建物が、こうのしま お多津です。
建物には、こうのしま お多津の看板が貼られていますので、目印になります。
神島大橋南詰から南へ進み、約400メートル道なりに進むと信号機のある交差点があります。
交差点の南西角に大きな弘法大師像、南東角に神島公民館があるのが目印です。
この交差点を左折してください。
左折したらすぐ、さらに左折すると目の前にこうのしま お多津の敷地入口が見えます。
こうのしま お多津の建物の前の広大な空き地が、すべて駐車場です。
敷地内のどこに停めても構いません。
公共交通機関での行き方
公共交通機関で行く場合、JR笠岡駅前のバスロータリーから井笠バスの神島線に乗車します。
こうのしま お多津のすぐそばに「中村口」バス停があるので、ここで下車しましょう。
ただし、神島線の運行本数は一日4〜5往復と極めて少ないです。
こうのしま お多津は笠岡ラーメンが人気の店
![お多津:看板](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-2.jpg)
こうのしま お多津は、笠岡市南部・神島(こうのしま)にあるラーメン店です。
もともと店長の羽原さんは笠岡駅近くの老舗旅館の中にあった和食店「お多津」の板前でした。
![お多津:店内](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-4.jpg)
お多津は和食店ですが、1990年代後半ごろから出していた中華そば(笠岡ラーメン)が好評に。
和食店でありながら、笠岡ラーメンの人気店のひとつとなったのです。
![お多津:外観](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-3.jpg)
しかし2019年(令和元年)6月に旅館は営業を終え、同時にお多津も閉鎖してしまいました。
その後、有限会社 相伸産業が羽原さんを店長として迎え、2020年(令和2年)3月に現在の場所で相伸産業が「こうのしま お多津」として飲食店をオープンしたのです。
![お多津:店内](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-5.jpg)
![お多津:店内](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-6.jpg)
![お多津:店内](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-7.jpg)
![お多津:羽原さん手づくりの装飾](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-35.jpg)
![お多津:アプリ](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-8.jpg)
こうのしま お多津ではスマートフォンの公式アプリがあり、好評です。
- iOS
- アンドロイド
ポイントが貯まるなど、お得な特典もあります。
アプリの詳細は店内にある説明を見るか、スタッフに尋ねてください。
こうのしま お多津のメニュー
価格は消費税込。2021年(令和3年)6月時点の情報
![お多津:メニュー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-9.jpg)
こうのしま お多津は、ラーメンがメインの店。
ラーメンは、いわゆる笠岡ラーメンである「中華そば」(700円)が看板メニューです。
ほかに塩味の「鶏塩ラーメン」(800円)や、笠岡では提供店の少ない「油そば」(800円)がラインナップしています。
さらにセットメニューもあり「ミニチキンドライカレーセット」(プラス250円)や「若鶏のから揚げセット」(プラス300円)がありました。
ドライカレーは単品(350円)もあります。
このほか「おむすび」(100円)もありました。
![お多津:メニュー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-10.jpg)
![お多津:メニュー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-11.jpg)
こうのしま お多津では、持ち帰りメニューもあります。
![お多津:メニュー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-12.jpg)
持ち帰りメニューは、午後5時以降限定で宅配も可能です。
こうのしま お多津のおすすめ
気になるこうのしま お多津のメニューを、詳しくみていきましょう。
「中華そば」は今はなき名店の味をオマージュした笠岡ラーメン
![お多津:中華そば(笠岡ラーメン醤油味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-13.jpg)
一番人気で看板メニューの「中華そば」(700円)。
いわゆる笠岡ラーメンで、醤油味のスープです。
具材は笠岡ラーメンの定番であるカシワの煮鶏のほか、メンマと刻みネギ。
そして上に糸トウガラシが載っているのがめずらしいです。
盛りつけがとても美しく、和食出身の店長の感性が生かされていると思いました。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
当店の中華そばは、かつて笠岡にあったラーメンの名店「斉藤(さいとう)」の味を再現することを目標につくりました。
そこに当店独自の個性も加えています。
スープはやや透明感のある焦げ茶色で、表面には黄金色の油が浮いています。
![お多津:中華そば(笠岡ラーメン醤油味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-14.jpg)
飲むとサッパリとした味わいで、ダシのうま味と醤油の甘味と塩味がいいバランス。
後口は、スッキリとしています。
また、メンマは棒状にきれいに切られているのが数本載っていました。
コリコリとした食感と塩味がおいしかったです。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
当店のメンマは、すべて特製の手割きメンマです。
ひとつひとつ、手で割いているんですよ。
麺の盛りつけかたもきれいで、おいしそうです。
![お多津:中華そば(笠岡ラーメン醤油味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-15.jpg)
麺は細めのストレートで、歯ごたえがいい。
![お多津:中華そば(笠岡ラーメン醤油味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-16.jpg)
サッパリとした醤油スープと麺の相性も抜群です。
笠岡ラーメンの最大の特徴であるカシワ。
![お多津:中華そば(笠岡ラーメン醤油味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-17.jpg)
カシワはコリコリと歯ごたえがよく、噛むたびに鶏のうまみとシッカリと染みた醤油の味わいがチュルチュルと染み出て来ます。
「鶏塩ラーメン」は塩味のスープにカシワの煮鶏やイリコなどが入る個性派
![お多津:鶏塩ラーメン(笠岡ラーメン塩味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-18.jpg)
中華そばは醤油味の笠岡ラーメンでしたが、「鶏塩ラーメン」(800円)は笠岡ラーメンの塩味バージョンといえます。
具材は、中華そばと共通の手割きメンマ、刻み青ネギ、糸トウガラシ。
そして笠岡ラーメンの象徴・カシワの煮鶏です。
それらに加えて、大きな海苔2枚、花形のカマボコ、斜め切りの白ネギ、刻み青ネギ、細切れのユズ皮、ゴマ。
そして、中央に縦に刺さったイリコがインパクト抜群です!
![お多津:鶏塩ラーメン(笠岡ラーメン塩味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-21.jpg)
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
最初は、イリコを刺してなかったんです。
お客様に楽しんでもらおうと試しにやってみたら、SNS映えすると好評になりました!
スープは、透明感のある薄茶色です。
![お多津:鶏塩ラーメン(笠岡ラーメン塩味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-19.jpg)
スープを飲むと、アッサリとした味わい。
ダシの風味にキリッとした塩味です。
さらに、ほんのりとユズの香りがしてきます。
スッキリとした後口で食べやすいです。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
ユズの香りは、鶏塩ラーメンのポイントのひとつです!
そしてメンマのコリコリ感やネギのシャキシャキ感も加わり、アクセントになります。
![お多津:鶏塩ラーメン(笠岡ラーメン塩味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-20.jpg)
麺は中華そばと同じく、細めのストレート。
また、鶏塩ラーメンにもカシワの煮鶏が入っています。
![お多津:鶏塩ラーメン(笠岡ラーメン塩味)](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-22.jpg)
煮鶏と塩スープのコンビネーションも抜群でした。
さらに、海苔をしっかりとスープに浸すとおいしいです。
花形カマボコのやわらかな食感も、おもしろいと思いました。
「油そば」はモチモチ太麺と甘辛味がビールにピッタリ
![お多津:油そば](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-23.jpg)
こうのしま お多津では「油そば」(800円)もあります。
笠岡などで油そばを置いている店は、めずらしいのではないでしょうか。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
油そばは、東京の居酒屋にあったメニューを参考にし、当店流のアレンジをしました。
ポイントは、タレに牛脂を使っていること。
だから香りがよくて、とにかくビールとの相性が抜群なんです!
具材は盛りだくさんで、盛りつけも美しいです。
![お多津:油そば](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-24.jpg)
しかもカシワの煮鶏が入る、笠岡らしいアレンジがほどこされています。
ほかの具材は大きな海苔が2枚に、ナルト、手割きメンマ、斜め切りの白ネギ、刻み青ネギ、ゴマ、そして糸トウガラシ。
さらに中央には、コンモリとした卵黄が載っています。
![お多津:油そば](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-25.jpg)
おいしそうな卵黄を箸先で割って黄身を流れ出し、そして一気に全体をよくかき混ぜて食べるのが、油そばの醍醐味です。
麺の下側、丼の底にタレがあるので、シッカリと混ぜましょう。
麺は中華そばや鶏塩ラーメンとは違う、太めの縮れ麺。
![お多津:油そば](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-27.jpg)
縮れているので、タレや卵黄がよく絡みます。
麺のモッチリとした弾力のある食感とともに、タレの甘辛い味わいや黄身のまろやかさがまとわりついて、とてもおいしいです。
確かにビールが欲しくなる味だと思いました。
ごはんも合うと思います。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
油そばといっしょに酢(す)とトウバンジャン(豆板醤)をお出ししています。
お好みで油そばに入れて、味の変化を楽しんでみてください!
酢を入れるとサッパリとした味わいに。
トウバンジャンを入れると、甘酸っぱさとともにピリ辛感が加わります。
![お多津:油そば](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-26.jpg)
カシワの煮鶏は、中華そばや鶏塩ラーメンと同じもの。
肉から染み出る鶏のうま味と濃い醤油味が、油そばの味わいにプラスされておいしさが増します。
「ミニチキンドライカレーライス」もおすすめ!
![お多津:ミニチキンドライカレー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-28.jpg)
サイドメニューの「ミニチキンドライカレーライス」。
麺類とのセットで250円、単品は350円です。
ラーメン店のサイドメニューで、ドライカレーがあるのはめずらしい。
![](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-0.jpg)
実は、旧お多津ではラーメンだけでなくカレーライスも好評だったんですよ!
そこで、こうのしま お多津でもサイドメニューとして出すことにしてみました。
![お多津:ミニチキンドライカレー](https://cdn.bintoco.com/wp-content/uploads/2021/06/otatsu-29.jpg)
挽き肉タップリのドライカレーで、刻み茹で玉子とレーズンが載っているのが特徴的です。
甘さと適度な塩味に、挽き肉のうま味がシッカリと味わえました。
ピリ辛感は控えめだったので、辛いのが苦手なかたでも食べられると思います。
おいしくて美しい笠岡ラーメンや油そばが楽しめる、こうのしま お多津。
店長を務める羽原利彦(はばら としひこ)さんにインタビューをしました。
こうのしま お多津のデータ
名前 | こうのしま お多津 |
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住所 | 岡山県笠岡市神島4090 |
電話番号 | 0865-67-7200 |
駐車場 | あり |
営業時間 | 平日:午前11時〜午後2時 土日祝日:午前11時〜午後8時 |
定休日 | 木 祝日の場合は営業 |
支払い方法 |
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予約の可否 | 不可 ただし、午後5時以降で宴会利用の場合は予約可能 |
座席 | 全24席 ・カウンター:2脚 ・4人がけテーブル席:3卓 ・2人がけテーブル席:1卓 ・8人がけ座敷:1卓 |
タバコ | 完全禁煙 |
トイレ | 洋式トイレ 和式トイレ |
子育て | ベビーカーの入店可能 子供用椅子あり(座敷のみ) 子供用食器あり |
バリアフリー | スロープ 車椅子での入店可能 トイレは車椅子非対応 |
ホームページ | こうのしま お多津 公式Twitter |